薄商いの中、買いが優勢となった。このところ金融市場に悪影響を及ぼしてきた原油相場の急落が一服となり、欧米株も上昇したことから、東京株式市場でも警戒感が後退した。
日経平均株価は1万9300円台で始まり、途中で伸び悩む場面もあったが、終日プラス圏で推移した。ただ、今週に入り3日間で約760円下落した後にしては、反発幅は限られた。
午後に入り、時間外取引で米株価指数先物が上昇に転じたことが意識され、引けにかけてジリ高基調が続いた。為替市場では、ドル・円が1ドル=107円80銭台(22日終値は107円59-61銭)とやや円安方向にあった。
市場関係者は「個人投資家の売買が中心で、あまり方向感がない」と話していた。
新型コロナウイルスの感染拡大により業績が悪化する企業が増えると予想されている。「企業業績に不透明感が強く、妥当な株価水準が分かりにくい」との声も聞かれ、決算シーズンを控えて様子見気分が漂った。
後場に上げ幅を拡大し高値引けとなったが、先物の売買が中心となり、東証1部の売買代金は3営業日ぶりに2兆円を下回るなど低調だった。東証1部の売買代金は概算で1兆8927億円。売買高は11億7262万株だった。
JPX日経インデックス400は4営業日ぶりに反発。終値は前日比157.30ポイント高の1万2782.45だった。東証株価指数(TOPIX)も4営業日ぶりに反発し、19.08ポイント高の1425.98で終えた。
東証1部の値上がり銘柄数は1866と全体の86%を占めた。値下がりは263、変わらずは39銘柄だった。