先週末の米国株は大幅安となったが、これに対する反応は限られ、寄り付きは小幅な下落。その寄り付きがきょうの安値となった。その後は前週の2営業日で1000円近く下げた反動から自律反発を狙った買いが優勢となった。本格化する国内企業決算で、好業績が確認された銘柄に資金が向かったことも相場を押し上げた。
市場の一部では、「米証券取引委員会(SEC)が調査に乗り出したことで米投機売買を巡る混乱が早期に収束する」との期待感が浮上している。日本時間1日の米株価指数先物が上昇したほか、香港、韓国などアジア株式相場が強含んだことも日本株の買い手がかりとなった。
この日は好決算など個別の買い材料への反応も目立った。「2020年10〜12月決算発表の前半戦は好業績が目立つ印象」との声も聞かれ、新型コロナウイルスのまん延による業績悪化不安もいったん和らいでいる。
ただ、決算発表はまだ半分も終わっていない。米国の個人投資家による取引が相場を混乱させたことで、「新たな規制の導入が議論になるのは間違いなく、決着には時間がかかる」の指摘もある。不透明要因が残る中、日経平均の上昇幅は前週後半の下落幅の4割程度にとどまり、自律反発の域を出なかった。
ミャンマー国軍によるクーデターを受け、ヤンゴン証券取引所の設立にかかわり出資もしている大和が軟調。同国に進出する商社などの反応は限られた。
JPX日経インデックス400は3営業日ぶりに反発した。終値は前日比192.55ポイント高の1万6602.83だった。
東証株価指数(TOPIX)も反発し、21.06ポイント高の1829.84で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆5118億円。売買高は11億4553万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1336と、全体の約6割を占めた。値下がりは769、変わらずは86銘柄だった。