前日の米国株市場では主要株指数がまちまちの動きで、NYダウはわずかにプラス圏で引けたもののナスダック総合株価指数は下落するなどはっきりしない地合い。その流れを引き継ぐ格好となった。米国のインフレ懸念を背景とした米長期金利上昇などが引き続き警戒されるなか、積極的に上値を買う動きはみられない。
個別では本格化する企業の決算発表を受け、好決算を開示した銘柄に買いが入り、日経平均も一時200円強の上昇をみせる場面があった。しかし、その後は総じて戻り売りに押し返される展開となり、大引けはプラス圏を維持したものの、この日の安値圏で引けている。
米国で新型コロナウイルスの新規感染者が減少していることから、景気回復の恩恵を受けやすい輸出関連株や海運株などが上昇した。米長期金利の高止まりを材料に銀行株なども堅調に推移した。
一方、市場では米連邦準備理事会(FRB)による先行きの金融引き締めを不安視する声は根強い。大和証券の壁谷洋和チーフグローバルストラテジストは「米国の長期金利や物価動向に対する警戒感から、上値を追う雰囲気は乏しい」と話していた。
JPX日経インデックス400は反発した。東証株価指数(TOPIX)は反発し、8.07ポイント(0.42%)高の1934.06で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆9978億円。売買高は12億8815万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1256。値下がりは833、変わらずは93だった。