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【大引け概況】


8日の日経平均株価は続落し、前日比79円01銭(0.29%)安の2万7606円46銭で終えた。
 
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米連邦準備制度理事会(FRB)高官がタカ派色と強めたことで売りが先行も、パウエル議長がディスインフレの初期段階にあるとの見解を改めて示すと、安心感から上昇に転換。議長の利上げ長期化を示唆する発言により一時荒い展開も見られたが、年内に利上げ終了の軌道は変わらないとの見方から、終盤にかけて上げ幅を拡大した。ナスダック総合指数は+1.90%と3日ぶり反発。日経平均は5円27銭高からスタートも、為替の円高進行や指数寄与度上位銘柄の決算を受けた急落が重しとなり、すぐに下落に転じると、一時2万7458円53銭(226円94銭安)まで下げ幅を拡大した。一方、2万7500円割れでは押し目買いも入り、その後は大引けまで緩やかに下げ幅を縮める展開が続いた。
 
主要企業の決算発表が本格化するなか、業績が悪化したり収益見通しを引き下げたりした銘柄が売りに押され、全体の重荷となった。一方、銀行株や医薬品株の一角が上昇し、相場を支えた。
一方で、外国為替市場で円高・ドル安が進んだことから日本株に買いの勢いは続かず、上値が重くなった。
戻り待ちの売りにも押され、日経平均の下げ幅は一時200円を超えた。前日に決算を発表し、業績が悪化したソフトバンクグループ(SBG)が大きく下落。収益見通しを下方修正した任天堂も売りが強まった。
 
午後の日経平均は下げ渋った。「決算を受けて大きく下げた銘柄に、国内投資家から下値を拾う動きが散見された」との声が出ていた。好決算の銘柄も買われた。
 
東証株価指数(TOPIX)は小幅に4日続伸し、0.57ポイント(0.03%)高の1983.97で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆7877億円。売買高は10億9500万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は744、値上がりは993だった。変わらずは99銘柄だった。

 
 
業種別株価指数(33業種)はその他製品、鉄鋼、繊維製品などが下落した。上昇は医薬品、石油・石炭製品、サービス業など。
 
個別では、大幅な赤字決算のソフトバンクG、業績予想の下方修正と減配を発表した任天堂がそれぞれ大きく下落。サプライズに乏しい決算から失望感が先行した大阪チタや、業績予想を下方修正したシャープも12%安と急落。太陽誘電は想定超の業績悪化を受けて大幅安。前日の決算を嫌気した売りが続いた三菱重工は大幅続落となり、IHI、ジェイリースは好決算ながらも出尽くし感が先行し下落。ほか、横河電機、丸井Gなどが決算を材料に大幅に下落。シュッピンは業績・配当予想の下方修正で急落し、東証プライム市場の値下がり率トップとなった。
 
 一方、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の大幅高を受けレーザーテック、アドバンテスト、東エレク、ディスコなどが大きく上昇。エーザイ、武田薬、第一三共、協和キリンも総じて高い。三菱UFJ、三井住友、みずほFG、りそなHDの銀行は続伸。石油資源開発、コスモエネHD、三井物産、住友商事など資源関連の一角も堅調。メルカリは決算が評価されて大幅に上昇。前期業績上振れのスミダコーポや、好決算を材料に山田コンサル、じげんが急伸。ほか、決算を受けてフューチャー、グローリー、ジャパンエレベーター、協和キリン、ゴールドウインなどが大幅高となった。