米財政問題に対する楽観的な見方を背景に22日の米国株が上昇し、23日の東京株式市場でも朝方から買いが優勢だった。
23日昼には日銀が「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で現状判断を上方修正したことや、金融政策の現状維持決定で先高期待が強まり一段高になった。日経平均株価は、1991年11月15日以来、26年2カ月ぶりに2万4000円台を回復した。
市場では「世界経済の中心である米国で株価が上昇基調にあり、日本でも当面は株高が続きそうだ」との声があった。
電機や銀行など主力業種を中心に幅広い銘柄が値上がりした。株価指数先物には欧州系の投資ファンドとみられる買いが入り、日経平均を大幅に押し上げた。
売り注文が少ないため、株価は上昇しやすかった。「日経平均の2万5000円回復はそう遠くないかもしれない」と、先高期待が高まっている。
JPX日経インデックス400は3日続伸した。終値は前日比173.60ポイント高の1万6937.63と、2014年1月の算出開始来の最高値を更新した。
東証株価指数(TOPIX)は、19.15ポイント高の1911.07で終了した。
東証1部の出来高は14億1512万株、売買代金は2兆7548億円。
東証1部の値上がり銘柄数は1648、値下がりは346、変わらずは68と、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を大幅に上回った。
業種別では33業種中32業種が上昇し、下落は石油・石炭の1業種のみ。値上がり率1位は不動産で、以下、その他金融、精密機器、ガラス・土石、その他製品、食料と続いた。
個別では、任天堂が大量の買いで昨年来高値を更新し、ソニー、村田製、トヨタ、日産自、、ブリヂストン、三菱UFJ、三井住友が上げ、野村、オリックスも堅調だった。ソフトバンクG、ファーストリテも買われた。
半面、ファナック、SMCが売りに押され、三菱電、リクルートHD、7&iHD、JXTGは値下がりした。
東証2部株価指数は前日比39.19ポイント高の7731.41ポイントと3日続伸した。値上がり銘柄数は336、値下がり銘柄数は130となった。
個別では森尾電機が一時ストップ高と値を飛ばした。JESCOホールディングス、三井金属エンジニアリング、富士ピー・エス、弘電社、ソルコムなど42銘柄は昨年来高値を更新。イトーヨーギョー、中西製作所、西芝電機、エリアクエスト、富士通コンポーネントが買われた。
一方、杉村倉庫がストップ安。浅香工業、アライドテレシスホールディングス、森組、SFPホールディングス、ジー・スリーホールディングスが売られた。