前日までの2日間で1300円あまり下げていたため、下値では国内投資家などによる自律反発を見込んだ押し目買いが入った。
前日の米株式市場では、NYダウが66ドル安と続落。米長期金利の上昇が警戒され、ハイテク株などが軟調に推移した。これを受けた東京株式市場も朝方は値を下げ一時、前日比で200円を超す下落となった。ただ、前日までの2日間で1300円を超す下落となっていたことから、売り一巡後は値頃感からの買いが流入した。海外短期筋による先物買いや売り方の買い戻しも膨らんだ。ハイテク株などに加え、海運株や銀行株が堅調に推移した。今晩は米7月雇用統計が発表されることから、後場にかけては様子見姿勢も強まった。
米長期金利の指標である米10年債利回りは前日に一時4.19%と、約9カ月ぶりの水準に上昇した。米長期金利の上昇を受けて前日の米株式相場が下落し、東京株式市場でも朝方は売りが先行した。日銀による金融政策の修正で国内の長期金利にも上昇圧力がかかるなか、株式市場では相対的に割高感が意識されやすいPER(株価収益率)の高い銘柄を中心に売りが出た。日経平均の下げ幅は一時200円を超え、取引時間中として7月13日以来、約3週間ぶりに心理的節目の3万2000円を割り込む場面があった。
東証株価指数(TOPIX)は小幅ながら3日ぶりに反発し、6.28ポイント(0.28%)高の2274.63で終えた。JPXプライム150指数は0.62ポイント(0.06%)高の1021.94だった。
東証プライムの売買代金は概算で3兆7196億円。売買高は15億8609万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1044と、全体の5割強を占めた。値下がりは707、変わらずは84銘柄だった。