前日の米国株市場でNYダウなど主要株指数が揃って軟調だったことや、外国為替市場でのドル安・円高などが逆風材料として意識されたが、前日に日経平均株価が400円近い下落をみせていた反動もあって値ごろ感からの押し目買いが優勢となった。IMFが21年の世界経済見通しについて経済成長率を6.0%成長に上方修正したことで、景気回復への期待感が強まり、鉄鋼や海運、非鉄といった景気敏感株への買いが目立った。
一方、国内の新型コロナウイルス感染収束が見通せず、内需関連を中心に積極的な買いを控える動きもあった。年度初めの益出しの売りも出て、取引時間中の日経平均は一進一退となった。
国内の新型コロナ感染者数が大阪などで再び増えており、感染の広がりや企業決算の発表を見極めたいとのムードも強かった。このため持ち高を一方向に傾ける動きは乏しかった。
米投資ファンドが東芝に買収提案をするとの報道を受け、外国人投資家が日本株の再評価に動くとの見方も出た。これも相場の支えになった。
JPX日経インデックス400は反発。終値は前日比87.11ポイント高の1万7720.20だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、13.09ポイント高の1967.43で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆5516億円。売買高は10億8380万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1839と、全体の8割超を占めた。値下がりは310、変わらずは41銘柄だった。