8日のNYダウ平均は158.64ドル安と反落、ナスダック総合指数も−0.78%と反落。中国7月貿易収支が予想以上に悪化し、世界経済の減速を懸念した売りが先行。また、格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスが主要銀6行の格付見直しや中小銀10行の格下げを発表したことも重しになった。
ダイキンやソフトバンクグループ(SBG)など値がさ株の一角が決算発表を受けて下落し、相場を押し下げた。10日に米消費者物価指数(CPI)の発表を控える。翌日の東京株式市場は休場とあって、持ち高整理の売りが午後にやや強まる場面もあった。
メガバンク株が午後にそろって下げ幅を拡大したのも相場の重荷だった。直近は年初来高値圏でもみ合っていたが、前日の海外市場で米地方銀行の格下げなどを受けて金融株が下げた流れで国内の銀行株にも売りが出た。
買いは続かず、再度軟化し、後場の早い段階で3万2175円64銭(同201円65銭安)まで値を下げた。売り一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定され、大引けにかけては安値圏で推移した。なかで、決算絡みで値がさ主力株の一角が引き続き軟調となり、指数を圧迫した。
国内外で長期金利上昇が一服し、高PER(株価収益率)銘柄の半導体関連の一角が買い直されたのは日経平均の下値を支えた。
一方、為替の円安基調が維持されているなか、前日同様に下値では買い戻しが入りやすく、その後は前日終値を挟んだもみ合いが続いた。前場後半から後場にかけてはやや軟化したが、今晩以降に控える米国債の四半期入札やCPIを前にした様子見ムードが強まり、その後は膠着感の強い展開となった。
市場からは「決算にらみで個別株物色の色彩が強く、全般は盛り上げりに欠ける。あすのSQ(特別清算指数)算出については、建玉があまりなく、さほど影響はないとみられる。ただ、米7月CPIの発表や3連休を控え、持ち高調整売りに傾く可能性がある」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は4営業日ぶりに反落し、前日比9.16ポイント(0.40%)安の2282.57で終えた。JPXプライム150指数も4営業日ぶりに反落し、大引けは前日比2.80ポイント(0.27%)安の1028.14だった。