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【大引け概況】


15日の日経平均株価は大幅に3日続伸し、前日比823円77銭(2.52%)高の3万3519円70銭と、9月15日以来2カ月ぶりの高値で終えた。

 
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日経平均の上げ幅は今年最大となった。日経平均株価は7月3日に付けた年初来高値(3万3753円33銭)まであと230円あまりに迫った。
 
前日の欧米株市場が全面高に買われたことを受け投資家心理が改善、指数寄与度の高い主力銘柄中心に高水準の買いが入った。日経平均は朝方高く始まった後も先物に引っ張られ一貫して上値を指向、終値で3万3000円台半ばまで水準を切り上げた。時価は9月中旬以来2カ月ぶりの高値圏に浮上している。前日発表された10月の米消費者物価指数(CPI)が事前予想を下回り、米長期金利が急低下した。
 
これを受けて米国株市場ではハイテク株を中心に買いが入り、ナスダック総合株価指数の上げが目立ったが、東京株式市場はこれに追随する形で買い戻しが活発化した。特に半導体関連株に物色人気が集中し、全体相場を押し上げる格好に。東エレクやアドテスト、TDK、ソニーGなどが買いを集めた。
ただ、値上がり銘柄数は全体の6割にとどまり、先物主導のインデックス買いの影響が大きかった。
 
中国・香港などアジアの株式相場も堅調に推移し、運用リスクを取りやすくなった短期筋による株価指数先物への買いが勢いを増した。
 
内閣府が15日に発表した7〜9月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除く実質で前期比年率2.1%減だった。3四半期ぶりのマイナス成長となり、国内長期金利が低下したことも株式相場には支えとなった。
 
一方、日経平均は9月15日の高値(3万3533円)近辺では目先の利益を確定する売りが出た。夏場から秋の上昇局面で売買高が膨らんだ価格帯とあって、上値が重くなる場面があった。
 
 
 

東証株価指数(TOPIX)は続伸した。終値は前日比27.93ポイント(1.19%)高の2373.22だった。JPXプライム150指数も続伸し、19.88ポイント(1.93%)高の1050.62だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆6357億円、売買高は18億5915万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1058。値下がりは539、横ばいは62銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は石油・石炭製品、精密機器、電気機器、ゴム製品などが上昇。下落は保険業、銀行業など。
 
個別では、売買代金首位のレーザーテックが堅調、東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコなどが大きく買われ、ソフトバンクグループ(SBG)、ソニーグループなども水準を切り上げた。ルネサスエレクトロニクス、キーエンスも高い。テルモ、出光興産が急伸、リクルートホールディングスも上値を追った。ベネフィット・ワン、パソナグループ、ジャパンベストレスキューシステムがストップ高に買われ、ツルハホールディングス、ギフティも値を飛ばした。
 
 半面、三菱UFJフィナンシャル・グループが軟調、SMCも値を下げた。三菱重工業も冴えない。T&Dホールディングスは大幅安。このほか、ベース、フリューが急落したほか、NTT、電通グループの下げも目立った。