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【大引け概況】

24日の日経平均株価は3営業日ぶりに反落し、前日比253円38銭(0.94%)安の2万6748円14銭で終えた。
 
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きょうは戻り売り圧力が顕在化し、2万7000円台を割り込む展開を余儀なくされた。前日の米国株市場では大手金融株などに買い戻しの動きが強まり、NYダウが急伸、ナスダック総合株価指数も4日ぶりに反発したことで、朝方取引開始前はリスク選好の地合いも想定された。

しかし、フタを開けてみると戻り売り圧力の強さが目立つ状況となった。米インフレへの警戒や中国経済の減速懸念が拭えず、取引時間中は米株価指数先物やアジア株市場が軟調に推移するのを横目に、投資家心理が弱気に傾く展開となった。
主要な米ハイテク株で構成するナスダック100株価指数の先物が大幅に下落しており、東京株式市場でも主力のグロース(成長)株を中心に幅広い銘柄に売りが出た。
 
日経平均は前場後半に下げ渋る場面もあったが、戻し切れずに売り直された。あすのFOMC議事要旨の内容を見極めたいとの思惑も買いを手控えさせた。
 
日経平均の4月以降の価格帯別売買高では、2万6500〜2万7000円前後で商いが多く、戻り待ちの売りが出やすくなっていた。
「2万7000円の壁は厚かった。米金融引き締めの局面で積極的に買い向かう投資家は少ない」との声があった。
 
市場からは「米株先物を中心にベンチマーク(指標)が値を下げ、短期筋主体の先物売買でフラフラしている。上値は重いが、下値も限定的で、どちらかに決め打ちできない状況であり、押し目買い、戻り売りの流れが当面続きそうだ」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反落した。終値は前日比16.31ポイント(0.86%)安の1878.26だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆6381億円と、4月26日以来、およそ1カ月ぶりの低水準だった。売買高は11億1351万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1569と、全体の85%を占めた。値上がりは215、変わらずは53銘柄だった。
 
 

業種別株価指数(33業種)はサービス業、パルプ・紙、陸運業、ガラス・土石製品などが下落した。上昇は海運業、非鉄金属など。
電力や鉄道など内需関連の下げが目立った。一方、自社株買いなど株主還元に積極的な大手海運株は買われた。
 
 
個別では、子会社の株式上場準備を発表した楽天グループが年初来安値を更新。売買代金トップのレーザーテックが大きく下値を探る動きをみせたほか、東京エレクトロンも軟調。ルネサスエレクトロニクスも安い。また、リクルートホールディングス、ユニチカの下げが目立った。ファーストリテイリング、ZHD、リコーも売られた。東京海上ホールディングスも利食い優勢だった。レオパレス21、ギフティが急落したほか、レノバも大幅安。日医工も大幅に水準を切り下げた。
 
 半面、日本郵船など海運が高く、三菱重工業、板硝子、NTN、三井E&Sも上昇した。三菱UFJフィナンシャル・グループもしっかり。東京計器が値上がり率トップに買われ、DMG森精機は商いを膨らませ大幅高。トレックス・セミコンダクター、KLab、ダブル・スコープなども高い。東邦チタニウム、大阪チタニウムテクノロジーズがいずれも買い人気を集めた。