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【大引け概況】


25日の日経平均株価は反落し、終値は前日比229円37銭安の3万7913円92銭だった。

 
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日経平均は終値で10月2日以来約3週間ぶりに3万8000円を下回った。東証プライムの売買代金は今年最低だった。
 
前日の米株式市場は、NYダウは140ドル安と下落したが、ナスダック指数は上昇し高安まちまちだった。このなか、日経平均株価は上値が重く値を下げてスタートした。
27日の衆院選で、自民・公明の与党が過半数割れとなることが警戒されるなか、主力株には売りが先行し、日経平均株価は一時400円を超す下落となった。ただ、後場に入り下値に買いが入り、引けにかけ下げ渋った。
 
24日のNYダウ工業株30種平均が4日続落した。ダウ平均が下落した流れから、東京市場でも幅広い銘柄が売られた。外国為替市場で円相場が1ドル=151円台と前日夕時点に比べて円高・ドル安方向に振れたことで、輸出採算の改善期待が後退したとの見方から自動車や機械など輸出関連株が売られた。東証33業種では全業種が下落した。
 
衆院選の投開票を27日に控え、持ち高調整目的の売りも出た。
市場では「自民、公明の与党の過半数確保が微妙な情勢との各社報道が続いたこともあり、ポジション調整の売りが出たようだ」との声も聞かれた。
 
衆院選について、事前の情勢分析報道で政権与党の過半数割れは、直近の株価下落である程度織り込まれたとみられるが、アク抜け期待は楽観できないだろう。自民党が大幅に議席数を減らすのか、小幅な議席減にとどまるのかで、株安ショックの度合いが大きく変化するとみられる。一方、衆院選を無事に通過しても、11月5日には米大統領選を控えているほか、国内主要企業の決算発表も本格化するだけに、来週もイベントをにらみながらの展開が続くことになりそうだ。
 
 


東証株価指数(TOPIX)は5日続落した。終値は17.25ポイント(0.65%)安の2618.32だった。JPXプライム150指数は反落し、6.80ポイント(0.57%)安の1178.82で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆1579億円、売買高は15億6558万株だった。売買代金は今年最低となった。東証プライムの値下がり銘柄数は1398。値上がりは216、横ばいは32だった。
 
きょう25日に東証プライム市場に新規上場したリガクは公開価格(1260円)を55円(4.36%)下回る1205円で初値を付けた。終値は1130円だった。
 
業種別株価指数は33業種すべて下落し、海運業、ゴム製品、石油・石炭製品、倉庫・運輸関連業、サービス業などが下落率上位だった。
 
個別銘柄では、第3四半期業績が市場コンセンサスを下回り通期純利益予想を下方修正したことが嫌気されてキヤノンが下落。エヌビディアしっかりだったにも関わらず、レーザーテック、アドバンテスト、ルネサスエレクトロニクス、ソシオネクストなど半導体株の一角も弱い。三菱重工業や川崎重工業が値を下げた。川崎汽船、商船三井、日本郵船の海運株がさえない。ソフトバンクグループやファーストリテイリングも下落し、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループも軟調だった。トヨタ自動車やフジクラが下落し、東京地下鉄、住友ファーマ、ZOZO、三越伊勢丹HDが売られた。
 
半面、ディスコや東京エレクトロンは高く、IHIはしっかり。キーエンスやファナックが堅調。コニカミノルタが連日で買われているほか、決算発表後のニデックも堅調推移。ニトリホールディングスが値を上げた。
安川電機、ファナック、資生堂など中国関連銘柄の一角も買い優勢となった。このほか、旭化成、マツダ、SUMCO、明治ホールディングスなどが買われた。