日経平均は終値で10月2日以来約3週間ぶりに3万8000円を下回った。東証プライムの売買代金は今年最低だった。
前日の米株式市場は、NYダウは140ドル安と下落したが、ナスダック指数は上昇し高安まちまちだった。このなか、日経平均株価は上値が重く値を下げてスタートした。
27日の衆院選で、自民・公明の与党が過半数割れとなることが警戒されるなか、主力株には売りが先行し、日経平均株価は一時400円を超す下落となった。ただ、後場に入り下値に買いが入り、引けにかけ下げ渋った。
24日のNYダウ工業株30種平均が4日続落した。ダウ平均が下落した流れから、東京市場でも幅広い銘柄が売られた。外国為替市場で円相場が1ドル=151円台と前日夕時点に比べて円高・ドル安方向に振れたことで、輸出採算の改善期待が後退したとの見方から自動車や機械など輸出関連株が売られた。東証33業種では全業種が下落した。
衆院選の投開票を27日に控え、持ち高調整目的の売りも出た。
市場では「自民、公明の与党の過半数確保が微妙な情勢との各社報道が続いたこともあり、ポジション調整の売りが出たようだ」との声も聞かれた。
衆院選について、事前の情勢分析報道で政権与党の過半数割れは、直近の株価下落である程度織り込まれたとみられるが、アク抜け期待は楽観できないだろう。自民党が大幅に議席数を減らすのか、小幅な議席減にとどまるのかで、株安ショックの度合いが大きく変化するとみられる。一方、衆院選を無事に通過しても、11月5日には米大統領選を控えているほか、国内主要企業の決算発表も本格化するだけに、来週もイベントをにらみながらの展開が続くことになりそうだ。