NYダウが119ドル安と4日ぶりに反落。米新規失業保険申請件数は市場予想に比べ増加し、雇用の伸び悩みが警戒された。これを受けた東京株式市場は売り先行の展開となった。前日まで買われた空運やレジャー、銀行など景気敏感株が売りに押された。日銀のETF買いが入らなかったとの観測も浮上し、後場下げ幅を拡大させた。週末ということもあり積極的な買いは見送られた。ただ、引けにかけ下値に買いが流入し3万円台はキープした。
今週前半に日経平均は速いスピードで上昇しており、短期的な過熱感から目先の利益を確定する目的の売りが出た。2月月間でみれば、18日までで日経平均は9%上昇しており、市場からは下落はスピード調整の範囲との声が多く聞かれた。
日銀が上場投資信託(ETF)の買い入れを見送ったとの観測が午後の相場の重荷となり、下げ幅は400円に迫る場面もあった。ただ、18日も日銀はETFの購入を見送っており、19日も見送ると予想していた参加者も多かったようだ。午後、日本の10年物国債利回りが2年3カ月ぶりに節目の0.1%に上昇したが、相場への反応は限られた。
新型コロナウイルスによる経済の落ち込みからの回復期待は続いた。先高観は崩れず、下値では買いも入り引けにかけては下げ渋った。東エレクやアドテストなど半導体関連株の一角が上昇し相場を支えた。
今週は企業の利益や純資産からみて割安感のある銘柄が相場のけん引役となったが、週末となり「勢いが収まりつつある」との指摘も出ていた。新型コロナウイルスワクチン普及後の経済正常化に期待した買いは一服。一方、成長性の高い半導体関連株などを買い直す動きも見られた。
JPX日経インデックス400も3日続落。終値は前日比122.57ポイント安の1万7464.14だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続落し、12.96ポイント安の1928.95で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4668億円と1月26日以来の少なさだった。売買高は12億2374万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1521、値上がりは590、変わらずは83だった。