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【大引け概況】

9日の日経平均株価は反落し、前日比99円81銭安の2万2408円88銭で終えた。
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朝方は、トランプ米大統領が現地8日午後(日本時間9日未明)にイラン核合意からの離脱を表明したことで、中東リスクへの警戒感から売り優勢で始まった。その後、対ドルでの円弱含みを支えに下げ渋る場面もあったが、再び株価指数先物売りを交えて軟化した。
 
米国が対イラン経済制裁を再開すればイランの原油輸出が減るといった見方から米原油先物相場が時間外取引で上昇。エネルギー高が業績の向かい風になるとの連想から東京株式市場で空運や海運、陸運株が売られた。
 
外国為替相場は1ドル=109円台半ばと円安・ドル高傾向で推移した。「株価をめぐる地合いは良好」だが、これまでに買われていた個別株への利益確定の売りが優勢となり、軟調な値動きとなった。
 
日経平均は下げ幅を縮める場面もあった。9日の取引時間中に過去最高の純利益となった2018年3月期決算を発表したトヨタ自動車など、好業績銘柄への買いは活発だった。
 
外国為替市場で円相場が1ドル=109円台半ばで落ち着いていたことも投資家心理の支えとなった。
 
JPX日経インデックス400も反落した。終値は前日比81.34ポイント安の1万5641.32だった。東証株価指数(TOPIX)も反落。6.91ポイント安の1772.91で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆9264億円、売買高は17億2743万株だった。
東証1部の値下がり銘柄数は1237と全体のほぼ6割を占めた。値上がりは754、変わらずは92だった。
 
業種別株価指数(33業種)では医薬品、電気・ガス業、精密機器の下落が目立ち、ガラス・土石製品、水産・農林業、パルプ・紙などが上昇した。
 
個別では、マネックスGや任天堂が安い。武田薬品工業も軟調。マネックスグループが大幅安となり、ファナック、キーエンスなども下落した。東電HDやソニーも下げた。EMシステムズ、ユニゾホールディングスなどが急落、横河電機、ニプロなどの下げも目立った。アシックスも売られた。
 
一方、トヨタが売買代金トップで4%近く上げ、東海カやソフトバンクも上昇した。
昭和電工が値を飛ばし、丸和運輸機関、スクロール、キッツ、デジタルアーツがストップ高に買われたほか、市光工業も急伸。日本冶金工業、ラウンドワン物色人気となった。
 
東証2部株価指数は前日比39.18ポイント安の7123.36ポイントと5日ぶり反落した。
出来高1億1216万株。値上がり銘柄数は211、値下がり銘柄数は235となった。
 
個別では高田工業所、日本食品化工、小島鉄工所、トリニティ工業、戸上電機製作所など9銘柄が年初来安値を更新。東亜石油、ぷらっとホーム、ヨネックス、日本社宅サービス、パシフィックネットが売られた。
 
一方、SYSKEN、北陸電話工事がストップ高。TTK、ソルコム、ベネフィット・ワン、北海道コカ・コーラボトリング、魚喜など15銘柄は年初来高値を更新。フライトホールディングス、日本電通、三社電機製作所、明星電気、ビート・ホールディングス・リミテッドが買われた。