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【大引け概況】


15日の日経平均株価は4営業日ぶりに小幅反発し、前日比7円44銭(0.03%)高の2万7229円48銭で終えた。
 
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きょうは主力株を中心に幅広く買い戻される展開となり、取引開始直後に日経平均株価が200円あまりの上昇をみせたが、その後は一貫して上げ幅を縮小し、後場後半は下げ足を強めマイナスに転じる場面があった。
前日の欧州株市場で主要国の株価が総じて高かったほか、米国株市場でもNYダウやナスダック総合株価指数ともに大きく上昇したことから、東京株式市場でも投資家のセンチメントが改善した。
ただ、朝方は高く始まったものの、その後は戻り売りに押される展開に。米国では、注目された2月の消費者物価指数(CPI)が事前予想とほぼ一致し、FRBによる利上げに対する警戒感が後退した。これが東京株式市場でも追い風となったが、2万7000円台半ばでは戻り待ちの売りが厚かった。一方、個別物色意欲は強く、プライム市場の8割強の銘柄が上昇した。
 
買い一巡後の上値は重かった。日経平均株価は前日までの3営業日で1400円ほど下落しており、上値では戻り待ちの売りが出やすかった。指数寄与度の高いファストリとソフトバンクグループ(SBG)は下落し、2銘柄で日経平均を64円ほど押し下げた。
 
 
利上げによって地銀が破綻してしまったことには変わりなく、次なるシリコンバレー・バンクが出るのではないかという不安心理は払しょくされていないと考えている向きが多い。
 米PPIや小売売上高については、前月比の伸び率が鈍化することが見込まれているが、市場予想(PPIが0.3%増、小売売上高は0.2%増)を上振れするような結果となれば、再び大きな変動が起こる可能性には注意が必要だろう。
また、米大手格付け機関が、米中堅銀行ファースト・リパブリックの格付けについて、引き下げ方向で見直す「クレジット・ウォッチ・ネガティブ」に指定したと発表したほか、欧州金融大手クレディ・スイスが財務報告の内部管理で「重大な弱点」を報告したことが判明し、さらなる金融不安への懸念もあり、目先は神経質な動きが続きそうだ。
 
 

東証株価指数(TOPIX)は4営業日ぶりに反発し、終値は前日比12.58ポイント(0.65%)高の1960.12だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆9621億円。売買高は13億4537万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1498で、値下がりは307銘柄、変わらずは32銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)では銀行業、保険業、鉄鋼などが上昇。陸運業、ゴム製品、情報通信業などは下落した。
 
個別では、売買代金首位に返り咲いたレーザーテックがしっかり、アドバンテスト、ディスコなど半導体製造装置関連に高いものが目立つ。三菱UFJフィナンシャル・グループも商いを伴い大きく切り返している。神戸鋼や三井化学、コニカミノル、積ハウス、日本製鉄が買われ、日本郵船など海運株も上昇した。
武田薬品工業が堅調、三井物産も値を上げた。アルトナーが値上がり率トップとなり、安永がストップ高人気に。ビジネス・ブレークスルーも大幅高。京王、京成、JR東日本、ZHDは下落した。
 
半面、ソフトバンクグループが軟調、キーエンス、日本電産なども売りに押された。ファーストリテイリングも値を下げた。ヤーマンがストップ安に売られ、Sansan、メルカリ、ラクスなどの下げも目立つ。ギフティが下落、日本M&Aセンターホールディングスも安い。