前日の米株式市場では、NYダウは反落したが、エヌビディア<NVDA>など半導体株を中心にハイテク株が高くナスダック指数は最高値を更新した。この流れを受けた東京株式市場は日経平均株価が上昇してスタート。一時3万9300円台まで買われ、上昇幅は270円を超えた。ただ、買い一巡後は売りに押される展開となり、後場に入りマイナス圏に転じ、結局、3万9000円台を割り込んだ。22日のエヌビディアの決算を前に様子見姿勢も強まり、売買代金も細り気味。銀行、自動車、不動産株などが安く、保険や海運、商社株などが高い。半導体関連株は高安まちまちだった。
米半導体大手エヌビディアの決算発表を22日(日本時間23日)に控えるなか、徐々に模様眺めの雰囲気が広がり、東エレクやアドテストは午後に上げ幅を縮小した。
国内の長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りは0.980%と11年ぶりの水準に上昇した。日銀による金融政策の正常化観測から金利の先高観が根強く、株式相場の上値を抑えた。
さて、東京株式市場は米ハイテク株高や円安の割りに日経平均が伸び切れない。現状では日経平均が3万9000円台半ばに進むと利食い売りに押されてしまう傾向にある。国内長期金利の上昇や今期企業業績の伸び率鈍化などが念頭にあり、春先のような株高の勢いは出にくくなっているのだろう。一方、チャート面では下値に25日、75日移動平均線があって堅固に支えており崩れる不安は少ない。