前週末の米国株が大幅利下げ観測の後退を反映して下落した流れを引き継ぎ、売りが先行。中国・上海株の値下がりも投資家心理を冷やした。
為替相場が1ドル=108円前後の小幅な円安・ドル高で推移したため、輸出関連銘柄を中心に買いが入り、午後の日経平均株価は下落幅が100円に満たなかった。
21日投開票の参院選では与党が改選議席の過半数を上回った。10月の消費増税が確実視されるなか、決算発表の本格化を前に輸出関連株へと資金を移す動きもみられ、小売りや不動産など内需関連株への売りが相場の重荷となった。
参院選の与党勝利は織り込み済みで全体に与える影響は軽微だった。ただ、政権基盤の安定化や消費増税にあわせた経済対策への期待が広がった。
中国・上海株や香港株などが軟調で、市場センチメントは盛り上がらなかった。国内企業の4〜6月期決算発表が今週後半から本格化することで、これを見極めたいとの思惑も漂う。
英タンカーが拿捕(だほ)されるなどイラン情勢の緊迫化や、香港での大規模デモの長期化などへの警戒が高まるなか、週後半から本格化す主要企業のる3月期企業の第1四半期(4〜6月)決算を見極めたいとして押し目を買う動きは鈍かった。
市場からは「前週18日の急落で日経平均(終値)は2万1000円で下値を確認したが、一方で25日・75日の両移動平均線が抵抗線になり、上値も重い。決算控えでもあり、全体は方向感がつかみづらい」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反落した。終値は前週末比72.52ポイント安の1万3847.05だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、7.59ポイント安の1556.37で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆6323億円、売買高は9億530万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1318、値上がりは730、変わらずは102だった。