■主力銘柄の決算発表を通過して夏休みムード、円高や政治リスクも警戒
今週8月6日〜10日の株式市場は、引き続き為替のドル安・円高や日米における政治リスクが警戒される中、主力銘柄の決算発表を通過し、週末の3連休を控えて夏休みムードとなりそうだ。閑散相場の中で仕掛け的な動きにも注意が必要だろう。
■円高や政治リスクに対する警戒感が継続
前週7月31日〜8月4日の株式市場は、主要経済指標や主力銘柄の決算発表に対する反応が限定的となり、全体として膠着感の強い展開が継続した。ただし主力銘柄の好決算にもかかわらず上値の重い展開だったとはいえ、為替が一時1ドル=109円台までドル安・円高水準に傾く場面があったにもかかわらず、日経平均株価の週間安値が1万9891円90銭(7月31日)だったことを考慮すれば、底堅い動きだったとも言えるだろう。
今週(8月6日〜10日)も、為替のドル安・円高、日米における政治リスク、さらに地政学リスクなどが警戒されて膠着相場が継続しそうだ。前週末4日発表の米7月雇用統計は、非農業部門雇用者増加数、失業率、賃金上昇率がいずれも強い結果となり、米FRB(連邦準備制度理事会)の追加利上げやバランスシート縮小を後押しする形となった。ただし4日の米国市場における米長期金利や為替の反応は限定的だった。
国内では、好決算や上方修正を発表した銘柄が個別に買われる場面があっても、全体のムードを変えるまでには至っていない。また前週3日に内閣改造と安倍首相の記者会見が行われ、直後の世論調査で内閣支持率は若干上昇したものの、新たな目玉政策とする「人づくり革命」に対する期待感も高まっていない。主力銘柄の4〜6月期決算発表を通過し、週末に3連休を控えて夏休みムードとなりそうだ。
■好材料の個別物色継続、仕掛け的な動きにも注意
物色面では引き続き、好決算・好材料の出た銘柄に対する個別物色が中心となりそうだ。ただし夏休みムードの閑散相場の中で仕掛け的な動きにも注意が必要だろう。
決算発表銘柄に関しては、好決算に対して素直に反応するとは限らず、好決算でも決算発表シーズン特有の仕掛け的な動きで売りを浴びせられる銘柄もあり、相変わらず市場の初期反応は見極めづらい状況だ。またテーマ性などで買われてきた中小型株については、決算発表を機に材料出尽くしとして資金の逃げ足が加速する可能性にも注意しておきたい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
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