■5〜6月高の流れ不変だが、足元は小幅調整も、低金利から個人の資金動き始め高利回り銘柄が注目される展開
NYダウ、日経平均とも5〜6月高値に向かっているとみられるが、短期的には調整が予想されそうだ。NYダウは1月20日のボトムから約1490ドル、日柄で約1カ月半上昇、日経平均も2月12日のボトムから約2100円、約1カ月上昇している。日米ともひと息いれてよいところに来ている。
この間、G20財務省会議で世界景気の下振れリスクの高まっていることが指摘され、各国が景気刺激策を採ることで一致したことを手掛かりとしての上昇といえる。とくに、世界マーケットでNYダウの強さが光るのは、オバマノミクスで米国景気が堅調ということがあるだろう。今年交代を控えていることから、大統領選挙半年前の今年5月あたりをオバマ相場総仕上げと捉えているのではなかろうか。
日本にはアベノミクス推進の期待がある。安部総理が、来年の消費税(10%)についてリーマンショック、東日本大震災のような異常事態がないかぎり実施すると明言した。引き上げに対し逆算すれば、先のマイナス金利に続いて、量的緩和が予想されるところである。とくに、日本では超低金利で個人資金が預金から高利回り銘柄へ動き始めたようである。このため、調整安はあっても深押しはなさそうである。
NYダウには、ここから上には下げる前のモミ合い水準1万7100ドル〜1万7500ドルが控えている。今後、ダウの上値を押さえそうである。日経平均についても1万7000円に乗せてくれば、1万7200〜1万7500円の大きいフシが意識されそうである。
来週の日経平均は小幅調整含みの展開とみられ、短期筋は回転の速い好チャート銘柄狙い、中期投資筋の高利回り銘柄買いが予想されそうだ。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR 犬丸正寛の相場展望)
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