中期では「アベノミクス継続の有無」が最大のポイント
<日経平均の行方>
■短期底入れも、中期では「アベノミクス継続の有無」が最大のポイント、10月は金融緩和の可能性も
<Q>よく下げた。底打ちとみていいか。
<A>8月11日につけた直前高値2万0946円から今朝(26日)の安値1万7714円(共に場中=ザラバ値)まで値幅で3232円、率で15.4%下げた。わずか、11営業日でこれだけの下げは、「大暴落」と表現される。24日と25日の東証1部出来高は40〜47億株と膨らんだ。当然、売り先行による出来高急増といえるから、「投げ」が一気に出たといえる。もちろん、まだ売りたいと思う様子見の株は多く残っているとみられるが、見切りの早い短期筋の売り物はほぼ出尽くしたように思われる。日経平均は底に届いたと思われる。
<Q>まだ、売りたいと思う株は残っているということだが。
<A>たとえば、シコリ株を見るのに適している東証信用買残でみるとピーク水準の約51億株(昨年)に対し約46億株と高水準にある。一時は40億株程度まで減少していたが、日経平均の2万円台乗せと共に増加した。現物株のシコリを含めると、相場が戻れば売りたいと思っている株数はそうとう多いと思われる。
<Q>今後は中国がポイントか。
<A>もちろん、中国経済の先行きは大きい問題だ。しかし、それ以上に日本の経済、景気がどうなるかということがより大きい問題だ。中国が悪いからわれわれ日本はガマンしましょうということではない。それなら、日本の総理は要らない。
<Q>日本自体がどうするかということか。突き詰めれば、アベノミクスがどうなるかということか。
<A>その通りだ。アベノミクスの象徴でもある「株価」が崩れていることは、アベノミクスに対する疑問が台頭していることだ。あと、1カ月ほどとなった現国会で安全保障関連法案成立を最優先としているため今は経済、景気には目が向いていないが、国会終了後、安倍政権が経済にどう向き合ってくるかが最大のポイントといえる。
<Q>安倍総理の健康問題も巷で囁かれているが。
<A>その点も気がかりだ。2012年暮れの日経平均9500円前後からスタートしたアベノミクス相場は今年6月の2万0952円まで約2.2倍となった。アベノミクスによる日本経済再生が続くのなら6月の高値は天井とはいえないが、仮に、アベノミクスが終わるということなら6月高値は天井とみなくてはいけない。短期的な底は入ったと思われるが、中期的には、「アベノミクス継続の有無」が最大のポイントといえる。ただ、過去2回の日銀の量的緩和は、「4月」と、「10月」に行われているので、今年の「10月頃」はウオッチしておきたい。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
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