【どう見るこの相場】モミ合うNYダウの行方
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■利上げを待ち織込む展開、利上げ決まれば9割の確率でダウ上昇へ

<Q>NYダウのモミ合いが続いているが。

<A>今年3月2日に場中で1万8288ドルの最高値をつけて以降、3月26日の1万7579ドルを下値に往ったりたり来たりの動きが2カ月続いている。

<Q>ギリシャ問題を気にしているのか。

<A>もちろん、ギリシャ問題の影響は皆無ではないが、90%ていどまではアメリカ自体の問題といえる。

<Q>アメリカの何が気になっているのか。

<A>ひと言でいえば景気と企業々績の行方といえる。6年余にわたって上昇してきた景気が今後どうなるか。とくに、これまでは金融の量的緩和という助けがあったが、昨年10月で金融の支援がなくなり、今後は経済が自力で走行しなくてはいけなくなった。その点を見極めようとしている。

<Q>心配なら量的緩和を続ければよかったのではないか。

<A>そうはいかない事情もある。失業率は大きく改善され、ほぼ完全雇用に近い状態となっている。これ以上、量的緩和を続けるとバブルが発生する心配がある。日本のバブル崩壊後の経済がいかに大変だったかを見れば、利上げをして早目にバブルの芽を摘んでおきたいという気持ちは当然だろう。

<Q>利上げ実施を迷っているということか。

<A>そうだと思われる。昨年10月の量的緩和終了後も雇用面は堅調が続いている。しかし、これまでのドル高による影響で輸出が芳しくなく製造面に気がかりな兆しがみられる。また、原油相場の下落でシエールガス生産関連に影響が出ているようだ。住宅にもやや陰りがみられる。小売等の流通分野が堅調で雇用増につながっているが、製造面のハード面が心配という状況といえる。このため、いつ、利上げに踏み切るか明言できないでいるのではないかと思われる。

<Q>今後の利上げの条件とNYダウの行方はどうか。

<A>ドル高が是正され、原油相場も戻り、製造分野に明るさが見られるようになれば利上げに進むだろう。ドル高はまだ是正されていないが、原油相場は1バレル44ドル台から最近は59ドル後半まで戻している。原油相場が70ドル程度まで戻して安定し、ドルも対円で118円台ていどで安定すれば利上げに踏み切る条件が整うように思われる。

<Q>利上げが決定となった場合のNYダウはどう動く。

<A>利上げが決まれば9割ていどの確率で上に行くだろう。なぜなら、利上げをするということは経済が自力走行が可能という見極めがことにほかならないからだ。景気の強さを照明することになるからだ。NYダウの先行きには大いに期待できると思う。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
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