【相場展望】 3月期配当取り終了で出遅れ銘柄に矛先、選挙と景気見守る展開か |
今週(23日〜27日)の相場は日経平均でみれば場中高値が1万9775円、安値は1万9099円と高安の振幅が約680円と大きいものだった。2万円に突っかけたが、突き返され、逆に上値が重いとみた売方に売り攻勢をかけられ急落したといえる展開だった。週末値比較では前週末に比べ275円安と前の週の306円高から反落した。
今週、場中で日経平均のNYダウに対する上ザヤが2026ポイントまで拡大するなど、日本のマーケットはハシャギすぎとの見方が台頭し売方の狙うところとなったといえる。また、日経平均の2万円は通過点だろうが、大台乗せには地方選挙の行方や1〜3月のGDPの内容を見守る必要があるとの声が聞かれる。
26日には全国10の道県知事選挙がスタートした。アベノミクスは都会と大手企業には歓迎となっているが、地方では恩恵を享受できていないとの不満の声も強いだけに地方がどう判断するか、12日の投票までは大きくは動き難い状況といえる。とくに、選挙に強い関心を持つ外国人投資家は様子見となる可能性はありそうだ。
また、国内の年金資金等も3月期決算銘柄の配当を取ったことで、これまでの積極的な上値買いから押し目買いにスタンスを変えてくるのではないかとみられる。
一方、NYダウは利上げをめぐって、小さな音にあわてて飛び立つ水鳥のようなバタバタした動きとなっている。ただ、足元の景気・企業々績はしっかりしているし、PERは16倍台半ばまで低下し過熱感は薄れている。NYダウは1万7500ドル前後まで下げれば底打ちが予想される。
日本のマーケットも足元の業績は好調なことから売方も深追いはできないところだろう。今週は安値1万9099円まで下げたが25日線(1万9077円)を割り込まなかった点にも売方の慎重さがうかがえる。来週は25日線攻防が内部要因的には見所となるだろう。
物色銘柄は3月期決算銘柄が権利配当落ちとなったことで物色の矛先は4月期決算や5月期決算銘柄に向かいそうである。また、このところマザーズ、ジャスダックにも新高値銘柄が増え始めていることから新興系銘柄が人気となる可能性もありそうだ。
次の本格相場は3月期決算が発表となる5月中旬から6月頃になるものとみられる。それまでは、4,5月期決算銘柄や出遅れ銘柄などが物色の中心となりそうだ。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
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