米、日、欧の三極揃い踏みで見えてきたNYダウ2万ドル、日経平均2万円か
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ECB(欧州中央銀行)が22日、金融の量的緩和を正式に決めた。今年3月から国債等を月額600億ユーロ(約8兆円)買い上げ、市場に資金を供給することで景気を刺激する。

 先行したアメリカ、日本に次ぐ量的緩和で、先行実施組が成果を挙げていることから追随した。

 アメリカは2008年11月から2014年10月までほぼ6年にわたり3度の量的緩和を行い、この間、NYダyは6900ドル台から1万6300ドル程度まで2.3倍に上昇した。日本は2013年4月と2014年10月の2度、量的緩和を行い、この間の日経平均は約45%上昇している。もっとも、日経平均は政権交代を好感してアメリカ型の量的緩和を先取る形で2012年の8619円をボトムに上昇していることから、ここを起点に捉えれば約2倍の上昇率ということになる。株価の背景となる景気は米国絶好調、日本も回復歩調と明るい。

 アメリカと日本の実績から言えることは、量的緩和=景気回復ということが成り立つわけだが、ユーロの場合、19の国が集まってユーロ経済圏を作っていることからアメリカ、日本のようにはいかない難しさがある。しかし、それでも、今のデフレ状態のユーロ経済にテコ入れ策が加わることは大いに注目される。

 ユーロ圏の景気が上向けば停滞している中国、新興国などの景気にプラスに作用する。もちろん、日本からの欧州向け輸出も増える。アメリカにとってもプラス効果は大きく、とくに、アメリカ一人で世界経済を引っ張っている役割が軽くなり、結果、アメリカ景気の好調持続が期待される。

 アメリカ、日本、欧州と三極の量的緩和揃い踏みで、景気が安定成長軌道に乗ればNYダウの2万円、日経平均の2万円も見えてきそうだ。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)