01月4週
今週の相場感
(2) 欧米動向
IMFが世界経済見通しを上方修正した。 2014年の世界成長率は3.7%。 前年の3%からは加速という解釈。 米国2.8%、欧州1%、中国7.5%。 日本は2014年が1.7%で0.4ポイントの上方修正。 2015年は1%で0.2ポイントの下方修正。 米国の2014年2.8%、2015年3%と比較するとショボイ。 もっとも財務省の影がちらついて「今年4月の消費税増税後の落ち込みは一時的」。 こういうのを手前味噌というのだろうか。

(3)アジア・新興国動向
中国の成長率が鈍化した。 8%を下回って年率7.7%の成長。 いつも思うのはあの広い国土と巨大な人口の織りなす経済をわずか2週間でまとめる不思議さ。 あるいはすさまじさ。 計画経済と言ってしまえばそれまでだが、誰からも数字の信ぴょう性を問う声は聞かれない。 とはいえ、日本のGDPの約2倍の980兆円。 2010年に世界第2位の座を抜かれてからわずか3年でこの成長。 数の論理にはやはり勝てないのだろうか。 というよりも・・・。 それまでのチンタラ経済からの急速な成長という構図なのだろう。 末恐ろしさの残る数字ではある。

【展望】
スケジュールを見てみると・・・。

24日(金)通常国会召集、施政方針演説
27日(月)貿易収支、米新築住宅販売件数、独IFO景況感
28日(火)FOMC、ケースシラー住宅指数、米消費者信頼感、2年国債入札、耐久財受注、中国工業利益、英GDP
29日(水)日米とも決算佳境
30日(木)米GDP、中古住宅販売、5年7年国債入札、
31日(金)失業率、消費者物価、バーナンキ議長任期満了、個人所得、シカゴ購買部指数、ミシガン大学消費者信頼感

大和はIT・ソフトウェアのセクターについて「5年ぶりの拡大期入り」のレポート。

コメントは「元来、景気連動性・市況性が非常に強い当セクタでは、 市場拡大局面の投資指針は『全銘柄買い』と言っても過言ではない」。 そして「この1-3月より当セクタが5年振り、今後5年間に及ぶ市場拡大を始め、 株価も長期・大幅上昇の前夜にあると予想する。
背景には
(1)日銀短観・経産省統計や実地取材から我が国IT投資の拡大加速が確実視される
(2)来年度以降は金融特需・消費税特需に加え番号制度(マイナンバー)特需が加わり前例無い規模の新規需要拡大が見込まれる
(3)IT投資拡大に加え残業規制等からSE不足・受注単価上昇が生じ不連続な増益が実現しよう、などがある」。

相場で必要なのは小賢しい相場観測もあるかも知れないが、「儲ける」という目標。 この目標が美化され昇華しているいるから行方が見えなくなる。 すべての市場参加者は「利益」を求めて蠢いているという現実。 ここを直視しなければ、相場の織り成す綾やそのリズムは体験できないかも知れない。

次に必要なのが戦略。 相場の張り方とか、投資の原則なんて立派なものでもないだろう。 先輩氏が指摘するように「方向性・値幅・時間軸・タイミング」。 ここに集約されるのだろう。 この原理原則さえわきまえていれば、妙な横文字など使わなくても相場の方向性やシナリオに明るくなる。 あるいは、変な罫線やデータ・手口など持ち出さなくても視力は矯正されよう。 原理原則やイロハのイを忘れて奇妙な高等戦術っぽいものに篭絡されてはダメだろう。 枝葉を切り落としてみれば、幹は一つのはず。 化粧なんてどうでもいいと思わなければならない。 綺麗に飾ったって儲からなければ元の木阿弥でしかない。

軟調な展開の中で日経平均採用銘柄の1株あたり利益は996円まで上昇。1年前は600円水準だったから5割超の増加。この1年の課株価上昇に説明要因の一つである。

戻る
 
サイトTOPへ

株式投資は全て自己責任でお願いします。このサイトの情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。当サイトの掲載事項において損失をされた場合も当方は一切の責任を負いかねます。

(C)ilogos / Eimei.tv