《マーケットストラテジーメモ》7月第3週
18日(火):
週末のNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。NYダウは5日続伸で過去最高値を更新。一方S&P500とNASDAQは5日ぶりに反落。週間でNYダウは2.3%、S%Pが2.4%、ナスダック総合が3.3%それぞれ上昇。週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って上昇。金融とテクノロジー株が上昇をけん引した。
日経平均株価は102円高の32493円と反発。SQ値32484円を上回り1勝1敗。東証プライムの売買代金は3兆1122億円。三菱UFJ、東エレが上昇。楽天グループ、花王が下落。
19日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。NYダウは7日続伸で2年超ぶり。「堅調な銀行決算が追い風」との解釈。モルガン・スタンレーが6.45%上昇。2020年11月9日以来の上昇率。バンク・オブ・アメリカが4.42%高。S&P500銀行指数は1.90%高で3月8日以来の高値。マイクロソフト は3.98%上昇し過去最高値を更新。
日経平均株価は402円高の32896円と高値引けで、続伸。NY株式市場でNYダウど主要3指数がそろって年初来高値を更新。東京市場でも東エレクやファナック、ダイキンなど幅広い銘柄に買いが入った。TOPIXも高値引けで続伸。東証プライムの売買代金は3兆2189億円。SBG、ファストリが上昇。電通、サイバーは下落。
20日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。NYダウは2019年9月以来の8連騰。ただマイクロソフトが下落したことでNASDAQ総合の上値は重かった。アップルが生成人工知能(AI)ツールの開発に取り組んでいるとの報道を受けてマイクロソフトは1.23%下落。エヌビディアも0.88%、アルファベットも1.40%下落。
日経平均株価は405円安の32490円と反落。指数寄与度の高い半導体関連株を中心に下落した。東証プライムの売買代金は2兆9627億円。鉄、大成建設が上昇。エムスリー、太陽誘電が下落。
21日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。NYダウは9日続伸。NASDAQは2%超の反落。四半期決算を受けたテスラとネットフリックスの下げが悪材料。テスラは9.74%安。下落率は4月20日以来の大きさ。ネットフリックスも決算が予想を下回り8.41%安。12月15日以来最大の下落率となった。S&P500採用銘柄の第2四半期利益は前年比7.1%減の見通し。今月初めには5.7%減益と予想されていた。
日経平均株価は186円安の32304円と続落。一時400円以上下落したが下落幅を縮小した。東証プライムの売買代金は3兆1288億円。ニデック、ホンダが上昇。川船、アドバンテストが下落。
(2) 欧米動向
6月の米小売売上高(季節調整済み)は前月比0.2%増。
インフレ鈍化を背景に消費者の購買力は徐々に回復。
市場予想は0.5%だった。
5月分は0.3%増→0.5%増に上方修正。
自動車、ガソリン、建築資材、外食を除くコア小売売上高は0.6%増。
5月分は0.2%増→0.3%増に上方修正。
6月の鉱工業生産指数で製造業の生産指数は前月から0.3%低下。
市場予想は横ばいだった。
ただ第2四半期は自動車生産の急上昇を背景に回復した。
(3)新興国動向
100歳のキッシンジャー元米国務長官。
北京で中国外交担当トップの王毅共産党政治局員と会談した。
「米国は対中政策でキッシンジャー流の外交的知恵」が必要との見方だ。
米政府はキッシンジャー氏の訪中を承知しているが、同氏は政府を代表していないとの立場。王氏は同氏を「旧友」と呼び、中米間の相互理解を深める上で「かけがえのない役割」を果たしたと称賛したという。
このタイミングでキッシンジャー氏が登場したのは結構大きな意味があるような気がする。
「米中関係は終わりなのか、始まりなのか」というのが課題だ。
【展望】
【7月】(6勝4敗:勝率60%)
小幅に稼ぐとき。戻りを売って安値で利食いのこと。
24日(月)米S&P製造業PMI、
25日(火)米FOMC(→26日)、S&P住宅指数、CB消費者信頼感、独IFO景況感、IMF経済見通し
26日(水)企業向けサービス価格指数、米パウエルFRB議長会見、新築住宅販売、下げの特異日
27日(木)日銀金融政策決定会合(→28日)、米GDP速報値、耐久財受注、ECB理事会、株安の日、変化日
28日(金)植田日銀総裁会見、日銀展望レポート、東京都区部消費者物価、米個人所得、TOPIX、東証REIT指数パッシブ売買インパクト
31日(月)鉱工業生産、商業動態統計、消費動向調査、中国製造業非製造業PMI、ユーロ圏GDP速報値
【8月】(5勝5敗:勝率50%)
突っ込みを買って吹き値で利食いすること。
1日(火) 失業率、米ISM製造業景況感、JOLTS求人件数、中国財新PMI
2日(水) マネタリーベース、米ADP雇用レポート
3日(木) 米ISM非製造業景況感、製造業受注、英金融政策委員会、株安の日
4日(金) 米雇用統計、天赦日、株安の日、変化日
7日(月) 8月最弱の日、JPX400・JPX中小型定期入れ替え発表
10日(木)オプションSQ、ゴルフ全米女子オープン(→13日)、変化日
11日(金)山の日で休場
14日(月)株高の日、MSCI日本指四半期リバランス発表
17日(木)米ウィッチング、変化日
18日(金)天赦日
19日(土)世界陸上選手権(ブラペスト→27日)
22日(火)大幅高の特異日
24日(木)水星逆行(→9月16日)、変化日
25日(金)米カンザスシティ地区連銀年次経済シンポジウム(ジャクソンホール→27日)、バスケットボール男子ワールドカップ(日本など→9月10日)
28日(月)テニス全米オープン(→9月10日)
29日(火)株高の日L
30日(水)JPX400・JPX中小型パッシブ売買インパクト
31日(木)MSCI日本指数パッシブ売買インパクト
(兜町カタリスト 櫻井英明)