《マーケットストラテジーメモ》01月 第1週
30日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って下落。「利益確定の動き」との解釈。国債利回りが4.6%台と高水準で推移。利回りの上昇が借入コストの上昇につながることを嫌気し超大型7銘柄(マグニフィセント・セブン)も軟調。テスラが5%安と続落。エヌビディアが2.1%安。アルファベット、アマゾン、マイクロソフトがいずれも1.5%超下落。
大納会後場の日経平均株価は386円安の3万9894円と4日ぶりに反落。心理的節目の4万円を割り込んだ。週末のNY株式市場で主要株価指数が下落。東京でも値がさ株への売り圧力が強まり指数を押し下げた。前週末に大きく上昇した反動もあり、利益確定売りも出やすかった。年末時点としては1989年の3万8915円を上回り過去最高値。TOPIXは6日ぶりに反落。東証プライムの売買代金は3兆6011億円。ファナック、川船が上昇。リクルート、中外薬が下落。月間では1686円(4%)上昇し月足は陽線。年間では6430円(19%)上昇し年足は2年連続陽線。
31日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って続落。主要3指数は序盤の安値からは回復したものの、それでも大幅続落。ただ2024年通年では米国株は大きく上昇ナスダック総合は30%、S&P500は24%、NYダウは13%以上上昇。ボーイングが1.6%下落。ビットコインの下落を背景にマイクロストラテジー、コインベースなどが軟調。東京市場は休場。
1日(水):
大晦日(31日)のNY株式市場で主要3指数は揃って続落。「今週はサンタクロースラリーは起きなかった。しかし投資家は2024年に株価上昇というギフトを受け取った」という声がある。「24年はAIブームとFRBの利下げ、堅調な米国経済という3つの要因により株価が大幅上昇した」という見方。
年初来でナスダック総合は28.6%、S&P500は23.3%、NYダウは12.9%上昇。S&Pは、1997─98年以来で最大の上昇率となった。10年国債利回りは年初からは0.6%以上上昇。年間の上昇幅としては2年ぶりの大きさ。24年の最高水準は4月の4.739%だった。2年債利回りは年初からは0.7%低下。2年国債と10年国債利回り差は一時0.343%と2022年5月以来の水準に拡大した。FRBが1月のFOMCで金利を据え置く確率は89%。東京市場は休場。
2日(木):
日米ともに休場。
3日(金):
木曜(2日)のNY株式市場で主要3指数は揃って続落。S&P500とナスダック総合は5日続落。昨年4月中旬以来最長となった。「10日発表の雇用統計と第4四半期決算シーズン開始に警戒感」との見方。テスラが6.1%安。2024年の世界販売台数が前年比1.1%減の179万台になったと発表。年間販売台数が前年割れとなるのは初めて。アップルが2.6%下落。東京市場は休場。
(2)欧米動向
12月の米ISM製造業景気指数は49.3。
11月の48.4から上昇。
3月以来、9カ月ぶりの水準まで回復した。
市場予想は横ばいだった。
分岐点となる50は9カ月連続で下回った。
(3)新興国動向
12月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.1。
好不況の分かれ目である50は3カ月連続で上回った。
ただ11月の50.3からは低下。
市場予想(50.3)を下回った。
製造業PMIは新規受注指数が前月の50.8から51.0に上昇。
8カ月ぶり高水準。
建設業とサービス業を含む非製造業PMIは50.0から52.2に上昇。
製造業とサービス業を含めた総合PMIは52.2。
11月の50.8から上昇した。
(兜町カタリスト 櫻井英明)