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英明コラム 12月第3週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ》12月第3週

16日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。半導体大手ブロードコムが24%急騰。競合のエヌビディアは2.2%安。マーベル・テクノロジーは10.8%高。フィラデルフィア半導体(SOX)は3.2%上昇。週間では、ナスダック総合が4週続伸。NYダウとS&P500は下落。
 
日経平均株価は12円安の3万9457円と続落。消費関連株や陸運株などに売りが出て、相場を押し下げた。「午後にかけては日米中銀のイベントを控えて様子見姿勢が強まった」との解釈。東証プライムの売買代金は3兆3314億円。リクルート、バンナムが上昇。信越化、東京海上が下落。
 
17日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。NYダウは8日続落。2018年6月以来、6年6カ月ぶりに8日続落を記録。NASDAQは3日ぶりに過去最高値を更新。大型グロース(成長)株が買われ、アルファベットが3.6%高。テスラが6.1%高。ハネウェル・インターナショナルが3.7%高。前週末に初めて時価総額が1兆ドルを超えた半導体のブロードコムが続伸。
 
日経平均株価は92円安の3万9364円銭と安値引けで3日続落。米ハイテク株高や外国為替市場での円安・ドル高進行を受けて高く始まったものの、その後は戻り待ちや利益確定目的の売りが優勢になった。東証プライムの売買代金は4兆3026億円。東エレ、中外が上昇。リクルート、デンソーが下落。
 
18日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って下落。NYダウは1978年2月以来の9日続落。米商務省が発表した11月の小売売上高は前月比0.7%増加。市場予想の0.5%増を上回った。感謝祭の祝日が遅れたためにサイバーマンデーが12月にずれ込んだが11月の小売売上高は堅調。テスラが3.6%高。ファイザーが4.7%高。VIX指数は27.62と11月21日以来の高水準。
 
日経平均株価は282円安の3万9081円と4日続落。日米の金融政策を決める会合を前にソフトバンクグループ(SBG)などの値がさ株を中心に売りが出て、相場を押し下げた。「ホンダと日産自が経営統合へ」という日本経済新聞朝刊の報道をきっかけに自動車株は上昇が目立ち、下値を支えた。東証プライムの売買代金は4兆1248億円。アドバンテスト、ディスコが上昇。ソニー、テルモが下落。先導株比率(売買高上位10銘柄比率)は46.2%。
 
19日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って大幅続落。FRBは0.25%の利下げを決定。ただ金利・経済見通しでは2025年の利下げ回数が2回と想定され、9月の前回見通しの4回から半減。「来年の利下げペース鈍化を示唆したことに一部で失望が広がった」との解釈。NYダウは10日続落。11日続落した1974年10月以来。NYダウとS&P500は8月5日以来、ナスダック総合は7月24日以来の大幅な下落率。ラッセル2000は4.4%下落し、2022年6月16日以来の大幅安。VIX指数は11.75ポイント上昇し27.62と4カ月ぶりの高水準。3市場の合算売買高は185.9億株(前日161.7億株、直近20日平均は143.6億株)。
 
日経平均株価は268円安の3万8813円と5日続落。朝方は一時700円を超えて下落。売り一巡後は外国為替市場の円安・ドル高進行などを支えに下げ幅を縮小した。5日続落は9月以来およそ3カ月ぶり。日銀は金融政策決定会合で、政策金利を0.25%程度に据え置き。円安進行に歩調を合わせる形で下落幅を縮小した。東証プライムの売買代金は4兆2249億円。三菱UFJ、ファストリが上昇。リクルート、ニトリが下落。日経平均は5日ぶりに日足陽線。
 
20日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。前日の大幅安から反発して推移したが引けにかけて失速した。NYダウは小幅ながら11日ぶりに反発。目先軟調だが年初来ではS&P500が23%、ダウが12%、ナスダックは29%上昇。半導体大手マイクロン・テクノロジーが16.2%急落。フィラデルフィア半導体指数(SOX)は1.6%安。恐怖と欲望指数は33→23。
 
日経平均株価は111円安の3万8701円と6日続落。週間で3回目の安値引け。前日の米ハイテク株安に加え、日本時間帯の米株価指数先物の下落を受け半導体関連株の一角に売りが膨らんだ。6日続落は9月3日―11日の7日続落以来となる。東証プライムの売買代金は5兆7154億円。三井不、菱地所が上昇。任天堂、セブン&アイが下落。
 
(2)欧米動向
 
12月の米S&Pグローバル米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は48.3。
前月の49.7から低下。市場予想は49.8だった。
生産指数が前月の47.9から46.0に下がり、2020年5月以来の低水準。
PMIが50を下回ると、米経済の10.3%を占める製造業の縮小を示す。
一方、12月のサービス業PMIは58.5。
3年2カ月ぶりの高水準。
前月は56.1だった。
総合PMIは56.6と22年3月以来の高水準。
 
(3)新興国動向
 
中国株式市場は2週連続で下落。
市場では追加の景気刺激策の発表が待たれているとの解釈。
ただ中国石油化工集団(シノペック)は中国国内の石油消費量は2027年にピークに達するとの見通しを発表。


(兜町カタリスト 櫻井英明)

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