《マーケットストラテジーメモ》9月第2週
4日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。S&P総合500NYダウが上昇。8月の雇用統計で非農業部門雇用者数は18万7000人増。市場予想17万人増を上回った。ただ失業率は3.8%。7月の3.5%から上昇し、2022年2月以来の高水準となった。平均時給は前月比0.2%上昇。伸びは22年2月以来の小ささとなった。
日経平均株価は228円高の3万2939円と高値引けで6日続伸。週末のNY株高と円安トレンドを好感。TOPIXが年初来高値を更新しており投資マインドの復活感がある。東証プライムの売買代金は3兆2415億円。川船、神戸鋼が上昇。レーザーテック、SBIが下落。
5日(火):
週明けのNY株式市場はレーバーデイで休場。
日経平均株価は97円安の33076円と2日連続の高値引けで7日続伸。前日までの6営業日で1300円超上昇。短期的な過熱感を意識した利益確定売りに押された場面もあった。東証プライムの売買代金は3兆4891億円。シャープ、住友ファーマが上昇。JFE、アドテストが下落。日経平均のサイコロは11勝1敗で91.66%。火曜は6連勝。日足は4日連続で陽線。
6日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って下落。「国債利回りの上昇を警戒」との解釈。原油先物の上昇を背景にダウ輸送株指数は2.2%下落。ユナイテッド航空は2.5%安。
日経平均株価は2044円高の33241円と8日続伸。1ドル147円台後半まで円安・ドル高が進んだことから輸出企業の業績改善期待が高まった。東証プライムの売買代金は3兆5433億円。トヨタや、アドテストが上昇。郵船、ネクステージが下落。水曜は3連勝で今年18勝17敗とようやく勝ち越しで貯金「1」。
7日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って続落。ISM非製造業総合指数の上昇を警戒。金利上昇が嫌気されNASDAが下落。ただ下げの要素はたぶんアップル。中国は中央政府機関の職員に対しアップルのiPhoneなど海外ブランド端末の公務での使用や職場への持ち込みを禁止。米中の緊張が高まる中、中国に進出している外資系企業の間で懸念を引き起こす可能性がある。アップルの株価は3.6%下落した。ISM非製造業総合指数は54.5に上昇。2月以来の高水準。
日経平均株価は249円安の32991円と9日ぶりに反落。前日の米ハイテク株安の流れを引き継いだ格好。日経平均は前日までの8日で1600円超上昇していたため、高値警戒感から売り圧力が強かった。日本紙、三菱重が上昇。ニデック、資生堂が下落。
8日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。S&P500とNASDAQナスダック総合は続落。中国で政府職員に対するiPhone使用禁止が拡大されたとの情報を嫌気。アップルが2.9%安。他の半導体関連株にも売りが拡大した。フィラデルフィア半導体(SOX)指数は1.98%下落。
日経平均株価は384円安の32606円と続落。一時下落幅は450円を超えた。東証プライムの売買代金は4兆572億円。メジャーSQで膨らんだ。アドバンテスト、塩野義が上昇。ファーストリテ、デンソーが下落。メジャーSQ値32921円には日中高値で1円届かず。「幻のSQ値」で1敗。
(2) 欧米動向
BofAグローバル・リサーチの調査。
8月30日までの直近1週間にハイテク株への資金流入が51億ドル。
5月以来の高水準となった。
過去2年間で最長となる10週連続の買い越しとなった。
株式ファンドへの資金流入は103億ドル。
新興市場株への資金流入は49億ドルだった。
7月の製造業新規受注は前月比2.1%減少。
減少は5カ月ぶり。
市場予想は2.5%減だった。
前年同月比では0.5%増。
(3)新興国動向
中国の8月原油輸入は5280万トン(日量1243万バレル)で前月比20.9%増。
前年比では30.9%増となった。
日量は過去3番目の規模となる。
「製油所稼働率は上昇している」との解釈。
【展望】
【9月】(7勝3敗:勝率70%)
初旬買い方針。後半波乱相場あり。
9日(土)G20サミット(ニューデリー?10日)、中国消費者生産者物価
10日(日)ウクライナ東南部4州地方選挙
11日(月)マネーストック、アドベンチャートラベル・ワールドサミット(北海道?14日)
12日(火)独ZEW景況感
13日(水)法人企業景気予測調査、国内企業物価、米消費者物価、財政収支、北米国際自動車ショー(デトロイト?24日) 株高の日、変化日、9月最強の日
14日(木)機械受注、米小売売上高、生産者物価、ECB理事会
15日(金)第三次産業活動指数、米クアドラプル・ウィッチング。鉱工業生産、輸出入物価、NY連銀製造業景況感、ミシガン大学消費者信頼感、中国各種経済指標、上げの特異日、FTSE日本指数パッシブ売買インパクト
16日(土)水星順行
18日(月)敬老の日で東京休場、米NY連銀ビジネスサーベイ、NAHB州宅価格、対米証券投資
19日(火)首都圏マンション販売、米FOMC(?20日)、住宅着工、SDGsに関する国連サミット(ニューヨーク?20日)、株高の日、変化日
20日(水)貿易統計、訪日外客数、パウエルFRB議長会見、株安の日
21日(木)日銀金融政策決定会合(?22日)、米経常収支、中古住宅販売、フィラデルフィア連銀製造業景況感
22日(金)消費者物価、米S&Pグローバル製造業PMI、株安の日
23日(土)秋分の日、動かない日
25日(月)金融庁主催「ジャパンウイークス」初開催(?10月6日)、独IFO景況感
26日(火)企業向けサービス価格、米S&P住宅価格、FHFA 住宅価格、新築住宅販売。CB消費者信頼感、株安の日L、
27日(水)権利付き最終日、米耐久財受注、株高の日L
28日(木)米GDP確定値、中古住宅販売仮契約、ゴルフ日本女子オープン(?10月1日)変化日
29日(金)インボイス登録受付終了、中国製造業非製造業、PMI中国中秋節(?10月6日)、株高の日L、日経平均パッシブ売買インパクト
(兜町カタリスト 櫻井英明)