コラム
英明コラム 2月第2週 マーケットストラテジーメモ
「英明コラム 2月第2週 マーケットストラテジーメモ」


《マーケットストラテジーメモ一覧へ》


coulumn_06.jpg
《マーケットストラテジーメモ》02月第2週
 
5日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って大幅続伸。S&P500は終値ベースでの史上最高値を更新。「利下げ観測が後退したが好決算と好調な米雇用統計が経済への信頼感を高めた」との解釈。解釈は猫の目のように変わる。メタとアマゾンの堅調な四半期決算がS&P500とナスダックを1%以上押し上げた。主要3株価指数はいずれも4週連続で上昇。
 
日経平均株価は196円高の3万6354円と続伸。朝方に上昇した後は高値警戒感を意識した売りが上値を抑えた。昼休み時間中に今期の業績見通しの下方修正を発表した郵船は後場に下落幅を拡大。商船三井、川崎汽も連れ安した。TOPIXは続伸。東証プライムの売買代金は4兆8295億円。
京セラ、レーザーテクが上昇。アドテスト、豊田通商が下落。
 
6日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って反落。NYダウの下落幅は一時430ドル超に達したが売り一巡後は下げ渋った。キャタピラーが2%高。ボーイングが1.3%安。一方、エヌビディアはゴールドマン・サックスによる目標株価引き上げを受けて最高値を更新。4.8%高で取引を終えた。
 
日経平均株価は193円安の36160円と反落。米長期金利が上昇。同日の米株式市場で主要3指数がそろって下落したことから売りもの優勢の展開。日経平均の下落幅は300円に迫る場面があった。TOPIXは反落。東証プライムの売買代金は5兆274億円。資生堂、スクリンが上昇。ファストリ、安川電が下落。指数反落でも空売り比率は39.1%と4日ぶりに40%割れ
 
7日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って反発。ただKBW地銀指数は1.4%安。ここ6営業日で12.6%下落した。
NYCBは22.2%急落。好調な旅行需要の兆しを受けて航空株が買われダウ輸送株指数が上昇。デュポンが7.4%上昇。データ解析ソフトウエア企業パランティア・テクノロジーズが30.8%急伸。半導体株が軟調でフィラデルフィア半導体指数(SOX)は1%安。
 
日経平均株価は40円安の36129円と小幅続落。後場下落幅は一時300円を超えた。ただトヨタなど好決算を発表した銘柄の一角には買いが入り、指数を下支えした。日経平均は上げに転じる場面もあった。TOPIXは反発。東証プライムの売買代金は4兆920億円。デンソー、リクルートが上昇。ダイキン、味の素が下落。空売り比率は39.6%と2日連続で40%割れ
 
8日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。好調な企業決算を追い風にS&P500は最高値を更新。ナスダック総合は2021年11月に付けた終値での最高値(1万6057.44)まであと約2%。外食大手チポトレ・メキシカン・グリル予想を上回る四半期決算を受けて7.2%上昇。フォードが追加配当実施などを好感して6%高。
 
日経平均株価は743円高の36863円と3日ぶりに反発。前日の米株高や円安の進行を受けて、半導体や自動車といった主力株に買いもの優勢の展開。内田副総裁の発言から日銀がマイナス金利解除後も金融緩和的な姿勢を維持するとの見方が支えとなった。昨年の貿易収支の黒字拡大も追い風。東証プライムの売買代金は5兆5622億円。SBGの寄与度が高くいびつな格好。ファスト、協和キリンが上昇。スズキ、花王が下落。日経平均採用銘柄のEPSは2309円(前日2256円)
 
9日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数は揃って小幅に3日続伸。S&P500は終盤に一時、節目の5000を突破。前日に続き最高値を更新した。アームが47.9%急伸。ウォルト・ディズニーが11.5%高。小型株で構成するラッセル2000は1.5%高。フィラデルフィア半導体指数(SOX)はAI関連への期待から1.6%上昇。
 
日経平均株価34円高の36897円と続伸。前日の米株高を受けた買いが先行。上昇幅は一時400円を超えた一時37000円台に乗せたが朝高後は利益確定売りで伸び悩み。TOPIXは3日ぶりに反落。東証プライムの売買代金は5兆5733億円。SBG、ルネサスが上昇。川船、ネクソンが下落。暫定SQ値37018円はザラバで上回り「幻のSQ値」脱却。ただ終値では届かなかった。
 
(2)欧米動向
 
1月のISM非製造業総合指数は53.4と前月の50.5から上昇。
市場予想の52.0も上回った。
背景は新規受注の増加と雇用の回復。
FRBのパウエル議長はCBSのインタビューでのコメント。
「経済が堅調な中、当局者にはインフレ率が低下し続けるという確信を強めるための時間がある。
利下げ時期を巡る問題に慎重にアプローチできる」。
 
(3)新興国動向
 
中国国家統計局が8日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年比0.8%下落。
4カ月連続のマイナスとなった。
生産者物価指数(PPI)も下落。
CPIは前月の0.3%から下落幅が拡大。
2009年9月以来の大幅なマイナスとなった。
食品価格の急低下が主に影響した。
前月比では0.3%上昇。
 
【展望】
 
 
【2月】(5勝5敗)
上旬は戻り売り。銘柄を選別し、長期戦の構えで進め。
 
13日(火)NISAの日、国内企業物価指数、米消費者物価、独ZEW景況感、MSCI日本株指数四半期リバランス発表
14日(水)インドネシア大統領選挙、ウクライナ戒厳令期限、バレンタインデーは上げの特異日、変化日
15日(木)10−12月GDP速報値、NY連銀製造業景気指数、フィラデルィア連銀製造業景況感、鉱工業生産、NAHB住宅価格
16日(金)第三次産業活動指数、米住宅着工件数、生産者物価、ミシガン大学消費者信頼感
19日(月)機械受注、ウクライナ経済復興会議(東京)、ICCサミット(福岡→22日)、米プレジデンツデー
20日(火)首都圏マンション発売、変化日
21日(水)貿易統計、訪日外客数、FOMC議事録、2月最弱の日
22日(木)じぶん銀行製造業PMI、カメラ映像展示会「CPプラス2024」(パシフイコ横浜→25日)、米S&Pグローバル製造業PMI、中古住宅販売
23日(金)天皇誕生日で休場、独IFO景況感、1月最弱の日
24日(土)満月(スノームーン)
25日(日)APEC(→29日)
26日(月)企業向けサービス価格指数、米新築住宅販売件数、モバイル見本市「MWC」(スペイン→29日)、ジュネーブ国際自動車ショー(→3月3日)、変化日
27日(火)消費者物価、米耐久財受注、FAHA住宅価格指数
28日(水)商業動態統計、鉱工業生産、米中古住宅販売仮契約、個人所得、中国製造業非製造業PMI、
29日(木)MSCI日本株指数パッシブ売買インパクト
 
 


(兜町カタリスト 櫻井英明)

戻る
 
サイトTOPへ

株式投資は全て自己責任でお願いします。このサイトの情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。当サイトの掲載事項において損失をされた場合も当方は一切の責任を負いかねます。

(C)ilogos / Eimei.tv