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英明コラム 1月第4週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ》01月第4週

 
23日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数は反発。S&P500とNYダウが4日ぶりに反発。NASDAQは2%超の急伸。ネットフリックスやアルファベットが上昇をけん引した。グーグルの親会社アルファベットが5.34%高。「過去3日間の下げで幾分売られ過ぎとなっており、安値拾いの買いが入った」との解釈。週間ではNYダウが2.7%、S&Pが0.66%下落。NASDAQは0.55%上昇。S&P500採用企業の2022年第4四半期利益の市場予想は2.9%減。従来見通しの1.6%減から悪化している。日経平均株価は352円高の26906円と続伸。週末のNY株高や為替の円安トレンドを好感して買い物優勢の展開。東証プライムの売買代2兆3190億円。ファーストリテ、東エレが上昇。エーザイ、高島屋が下落。昨年来安値銘柄数はゼロ。
 
24日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。ウォール・ストリート・ジャーナル紙「FRBが近く利上げ停止を検討する」との観測が強まり買い物優勢の展開。物言う株主による株取得が報じられた顧客情報管理のセールスフォースが上昇。半導体株全般の上昇を受け、インテルも高い。アップルも買われた。AMDやエヌビディアなど半導体株の買いも目立った。
フィラデルフィア半導体指数の5%超の上昇でテクノロジー株の比率が高いナスダック総合の上昇率は2%超。
 
日経平均株価は393円高の27299円と3日続伸。昨年12月16日以来およそ1カ月ぶりの高値水準。前日の米ハイテク株高や中国景気の回復期待から半導体関連など景気敏感株を中心に買いが入った。TOPIXは3日続伸。終値は22年12月15日以来、およそ1カ月ぶりの高値水準。東証プライムの売買代金は2兆8345億円。アドテスト、東エレが上昇。日本製鉄、エーザイが下落。
 
25日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は方向感が乏しくマチマチの動き。取引開始直後に技術的な不具合が発生し多数の銘柄の取引が一時停止され混乱が生じた。80超の株式が影響を受け、ウォルマートやナイキなど複数の銘柄が大きく変動した。S&P500採用企業のうち72社がこれまでに決算発表済み。このうち市場予想を上回ったのは65%で長期平均の66%をわずかに下回っている。NYSEを運営するインターコンチネンタル取引所(ICE)が2.2%下落。アルファベットが2.1%安。3MとGEはインフレを理由にさえない業績見通しを示したが株価は上昇。マイクロソフトは引け後の時間外取引で4%超上昇。
 
日経平均株価は95円高の27395円と4日続伸。昨年12月16日以来約1か月ぶりの水準を回復した。前日までの3日間で900円近く上昇したため、利益確定の売りが重荷となった一方、株価指数先物に散発的に買いが入り売買交錯。方向感のない展開。東証プライムの売買代金は2兆5255億円。大日印、スズキが上昇。日電産、エムスリーが下落。
 
26日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は方向感が乏しくマチマチの動き。マイクロソフトのさえない業績見通しなどが悪材料。「軟調な企業決算を受けFRBの制限的な政策による景気への影響を巡る懸念が再燃」という難解な解釈。午後の取引で下落幅を縮小し安値から大きく戻した格好。 AT&Tは6.6%高。業績見通しは失望を誘ったが、契約者数が予想以上に増加したことを好感。IBMが引け後の取引で上昇。22年通年の売上高の伸び率が過去10年間で最高となった。テスラの第4半期決算は売上高が市場予想を上回った。同四半期の納車台数が過去最高に達したことが寄与した。
 
日経平均株価は32円安の27362円と小幅反落。寄り付き直後に100円超上場し27500円台に乗せた場面があった。しかし前日までの4日で1000円近く上昇していたため、戻り待ちの売りが優勢となりマイナス転換。東証プライムの売買代金は2兆4657億円。信越化学、ディスコが上昇。東エレ、レーザーテックが下落。
 
27日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数は揃って上昇。NYダウは5日続伸。テスラの決算を好感した大型株への買いを追い風にNASDAQ総合が上昇。テスラが11.0%急伸。シェブロンが4.9%高。一方、IBMが4.5%下落。ベッド・バス・アンド・ビヨンドが22.2%急落。サウスウエスト航空が3.2%安。第4四半期の実質GDP速報値は年率換算で前期比2.9%増。前四半期の3.2%から減速したものの市場予想の2.6%増を上回った。「堅調な個人消費を追い風に底堅い成長を維持」との解釈。
 
日経平均株価は19円高の27382円小幅に反発。前日のNY株式相場の上昇を受けた買いが先行。ただ最近の一方的な相場上昇を受けて利益確定売りも出やすく日経平均は下落に転じる場面もあった。日中値幅は125円。昨年11月17日の119円以来の小ささだった。東証プライムの売買代金は2兆6987億円。信越化、安川電が上昇。郵船、三井住友が下落。
 
(2) 欧米動向
 
S&Pグローバルが朝方発表した1月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は46.6。
景気拡大と悪化の分かれ目となる50を7カ月連続で下回った。
ただ、2022年12月の確定値の45.0からは上昇し3カ月ぶりの高水準。
「来週のFOMCで0.25%、3月に再び0.25%同幅での利上げが決定される」との見方。
「その後、年内はほぼFRBは静観するだろう」という声もある。
FF先物市場では、年内にあと2回の0.25%ポイント利上げが実施され、金利は6月に5%近辺でピークを迎えるという観測。
 
(3)新興国動向
 
春節(旧正月)休暇最初の6日間(今年は1月21─26日)における中国出入境者数は延べ239万人。
昨年(1月31日─2月5日)比123.9%増加した。
厳格な新型コロナウイルス規制が解除され、旅行需要が盛り上がった。
内訳は入境者数が延べ120万人で、昨年比127.2%増。
出境者数は120.7%増の延べ119万人だった。
 
 
【展望】
 
スケジュールを見てみると・・・。
 
【1月】(5勝5敗:勝率50%:6位)
新甫は買い。中旬以降急落す。月末まで安し。
 
27日(金)東京都区部消費者物価、米個人所得、中古住宅販売仮契約
30日(月)TOPIXパッシブ売買インパクト株安の日L
31日(火)失業率、鉱工業生産、商業動態統計、消費動向調査、羽田エアポートニューガーデン開業、東急百貨店本店営業終了、雇用助成金限度引き上げ特例措置終了 米FOMC(→2月1日)、FAHA住宅価格、S&P住宅価格、ユーロ圏GDP、中国製造業非製造業PMI
 
【2月】(5勝5敗、勝率50%:7位)
月初めから戻り売り。突っ込みは利食いして、小幅稼ぎの時。
 
 1日(水)米ISM製造業景況感、ADP雇用レポート、JOLT求人件数、パウエルFRB議長会見、米大統領経済報告書、中国財新製造業PMI、株高の日L、変化日
 2日(木)マネタリーベース、米製造業受注、ECB定例理事会
 3日(金)米雇用統計、ISM非製造業景況感、 株安の日
 5日(日)EU、ロシア産石油製品禁輸措置開始
 7日(火)毎月勤労統計、景気動向指数、米貿易収支、バイデン大統領一般教書演説、消費者残高、変化日
 8日(水)景気ウォッチャー調査
 9日(木)マネーストック
10日(金)オプションSQ、国内企業物価指数、日銀総裁人事案検討、ミシガン大学消費者信頼感、中国1月消費者生産者物価、MSCI日本株指数四半期リバランス発表
12日(日)H3ロケットによる先進光学衛星「だいち3号」打ち上げ
13日(月)NISAの日、
14日(火)GDP改定値 米消費者物価、バレンタインデーは上げの特異日、変化日
15日(水)第三次産業活動指数、1月訪日客数、米小売売上高、鉱工業生産、NY連銀製造業景気指数、NAHB住宅価格、対米証券投資
16日(木)貿易統計、機械受注、首都圏マンション発売、米住宅着工件数、建設許可件数、生産者物価、フィラデルフィア連銀製造業景況感
17日(金)米ウィッチング、輸出入物価、米スーパー・ニンテンドー・ワールド開業
20日(月)プレジデンツデーでNY休場
21日(火)上野動物園のシャンシャン中国に返還、米中古住宅販売、独ZEW景況感、変化日
22日(水)企業向けサービス価格指数、FOMC議事録、独IFO景況感、2月最弱の日
23日(木)天皇誕生日で東京休場、米GDP改定値、G20財務省中央銀行総裁会議(インド)
24日(金)1月消費者物価、米個人所得、新築住宅販売 株安の日L
26日(日)自民党大会
27日(月)米耐久財受注、中古住宅販売仮契約
28日(火)鉱工業生産、商業動態統計、米FHFA住宅価格、S&P住宅価格、CB消費者信頼感、MSCI日本株指数パッシブ売買インパクト


(兜町カタリスト 櫻井英明)

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