《マーケットストラテジーメモ》9月第4週
【推移】
23日(水):
週末のNY株式市場で主要3指数は続落。3週連続での下落はNASDAQが昨年8月以来、NYダウとS&P500昨年10月以来。「優良ハイテク株を売り、他のセクターに買いを入れる最近の動きが継続。経済成長を巡る懸念と言うよりは、利食い売りや調整、セクター間のローテーション」という見方だ。
週明けのNY株式市場で主要3指数は続落。NYダウは一時900ドル下落し509ドル安と下落幅は大きかった。S&P500は2日に付けた最高値から約9%下落。欧州市場の下落を受けたとの指摘もある。火曜のNY株式市場で主要3指数は反発。財政刺激策や景気回復期待は依然後退モード。「市場は安定を求めている。投資家やトレーダーは過度に下げた銘柄に再び注目するだろう」との見方だ。
日経平均株価は13円安の23346円と小幅反落。一時プラスに転じた場面もあった。日銀のETF買い観測も聞かれた。配当狙いの買いも観測され東証一部の売買代金は2兆7632億円。ソフトバンク、フィルムが上昇。三菱自が下落。東証マザーズ指数が一時、前日比20.44ポイント(1.7%)高の1204.42に上昇。取引時間中として2018年4月以来2年6カ月ぶりの高値を付けた。
24日 (木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は大幅に反落。NYダウは500ドル超の下落。NASDAQとS&P500は2%超下落した。前日とは打って変わって「新型コロナ追加支援法案の先行きと大手テクノロジー株の売りが心理を圧迫」という見方だ。
指数が大きく反落したことから3市場の売買高は100.4億株(前日86.8億株)に増加。
日経平均株価は258円安の23087円と続落。NY株安に加えアジア株もそろって下落。世界的にリスク回避姿勢が強まったとの解釈。下落幅は一時300円を超えた場面もあった。SBGの日経平均下落寄与度は62円。9日ぶりに25日線を下回った。東証1部の売買代金は2兆2909億円。オリンパが上昇。SBG、ホンダが下落。
25日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数は小幅に反発。ただ値動きは荒かった。上昇幅は前日の下落幅と比較すると圧倒的に少ない。下げ止まったという感じだろう。朝方発表された週間新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比4000件増の87万件。市場予想の84万件を超えて増加。これを受けて寄り付きはマイナス。
8月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済)が年率換算で前月比4.8%増の101万1000戸。2006年9月以来約14年ぶりの高水準を付けた。これを背景にプラ転した格好。
日経平均株価は116円高の23204円と反発。終始買い優勢の展開。25日線(23220円)を一時上回ったものの終値は2日連続で下回った。5日線(23263円)は5日連続で下回った。週足は陰線。東証1部の売買代金は2兆3708億円。ファーストリテが上昇。西武、JR東海が下落。
(2) 欧米動向
米大統領選第1回テレビ討論会は29日(火)。
オハイオ州クリーブランドの大学で開催される。
時間は90分間で、テーマごとに15分ずつ6つに区切って行われる。
取り上げられる6つのテーマは
「トランプ氏とバイデン氏の記録」
「最高裁判所」
「新型コロナウイルス感染症」
「経済」
「我々の町における人種と暴力」
「選挙の完全性」とされる。
(3)アジア・新興国動向
中国初のスタンドアローン構成の5Gネットワークが9月から商用サービスを開始。
中国では2020年6月末時点ですでに41万基の5G基地局が稼働。
年初からの1年間で50万基を追加して全国の主要都市をカバーする計画だという。
【展望】
スケジュールを見てみると・・・。
28日(月);9月末権利付き最終日
29日(火):CB消費者信頼感、CS住宅価格指数、米大統領選候補者第1回テレビ討論、株高の日
30日(水):鉱工業生産、米ADP雇用レポート、GDP確定値、中国製造業PMI、株安の日
JPX400/JPX中小型定期入れ替え選定基準日
日経平均パッシブ売買インパクト
ウィンダムツリー日本株年次リバランス基準日
以下は10月のスケジュール。
↓
【10月】陽線確率6勝4敗、(陽線確率60%)、過去15年9勝6敗(6位)
気学では「急落することあり。安値を買い拾うこと」、火星大接近の月
1日(木):日銀短観、国勢調査実施、米ISM製造業景況感、個人所得、中国休場(国慶節→8日)IMF世界経済見通し、、日経平均定期銘柄入れ替えの実施
2日(金):失業率、マネタリーベース、米雇用統計、製造業受注、株安の日、変化日
4日(日):投資の日
5日(月):全国証券大会、ISM非製造業景況感、ノーベル賞受賞者発表(医学生物学賞)
6日(火):米貿易収支、ノーベル賞受賞者発表(物理学賞)、株高の日
7日(水):景気動向指数 米消費者信用残高、、副大統領候補テレビ討論会、ノーベル賞受賞者発表(化学賞)
8日(木):景気ウォッチャー調査、都心オフィス空室率、下げの日、変化日、ノーベル賞受賞者発表(文学賞)
9日(金):オプションSQ、家計調査、ノーベル賞受賞者発表(平和賞)、株安の日
12日(月):国内企業物価、機械受注、IMF世銀年次大会(→18日)、ノーベル賞受賞者発表(経済学賞)、株安の日
13日(火):マネーストック、米消費者物価、独IFO景況感、マイクロソフトのOffice2010の延長サポートが終了、中国貿易収支、
14日(水):米生産者物価、G20財務相・中央銀行総裁会議、大幅高の特異日、変化日
15日(木):米大統領選挙候補者第2回テレビ討論、NY連銀製造業景況感、フィラデルフィア連銀製造業景況感、輸出入物価、EU首脳会議(ブリュッセル)、中国消費者・生産者物価、株高の日
16日(金):米小売売上高、鉱工業生産、ミシガン大学消費者信頼感、IMF・世銀年次総会(ワシントン)、上げの特異日、鬼宿日・大明日
17日(土):ニュージーランド総選挙
19日(月):貿易統計、米NAHB住宅価格、中国各種経済指標、変化日
20日(火):首都圏新規マンション販売、米住宅着工件数、UAEドバイ国際博覧会(万博)は来年に延期、株高の日
21日(水):米ベージュブック
22日(木):米中古住宅販売、米大統領選候補者第3回テレビ討論、
23日(金):消費者物価
26日(月):企業向けサービス価格指数、米シカゴ連銀全米活動指数、新築住宅販売、独IFO景況感
27日(火):米耐久財受注、SP住宅価格指数、CB消費者信頼感
28日(水):日銀金融政策決定会合(→29日)、展望レポート、大幅高の特異日
29日(木):黒田日銀総裁会見、ECB理事会、米GDP速報値、TOPIXパッシブ売買インパクト
30日(金):失業率、鉱工業生産、米個人所得、ユーロ圏GDP速報値、株高の日
31日(土):中国製造業PMI
(兜町カタリスト 櫻井英明)