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英明コラム 9月第3週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ》9月 第3週

8日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数は一時ザラバの過去最高値を更新した後反落。雇用の減速を示した雇用統計と利下げに対する楽観論台頭の格好。SOX指数は1.65%続伸。週間ではNYダウが0.3%安、S&P500が0.3%高、ナスダック総合が1.1%高。
 
日経平均株価625円高の4万3643円と3日続伸。石破茂首相が7日に辞意を表明したことを受けて、次期政権が財政拡張的な政策に傾くとの思惑から、株価指数先物に買いが優勢だったとの解釈。日経平均の上昇幅は800円を超え、8月18日の終値ベースの最高値(4万3714円)を上回って推移する場面があった。TOPIXは3日続伸。過去最高値を更新した。東証プライムの売買代金は4兆4989億円。アドテスト、任天堂が上昇。ディスコ、良品計画が下落。
 
9日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って反発。ナスダック総合が半導体大手ブロードコムへの買いで過去最高値を更新。
ブロードコムは3.2%高。時価総額は1兆6000億ドルに達し、米上場企業で7位。インターネット証券大手ロビンフッド・マーケッツが16%高。広告プラットフォームを手掛けるアップラビンが12%高。両社は22日からS&P500構成銘柄に採用される予定。
 
日経平均株価は184円安の4万3459円と4日ぶりに反落。前日の米株式相場の上昇や先高観の強さを背景にした買いが先行。上昇幅は500円を超え、4万4185円と取引時間中としての最高値を更新。その後は過熱を警戒した利益確定売りが優勢。後場に日経平均は下落に転じた。TOPIXは4日ぶりに反落。東証プライムの売買代金は4兆7643億円。東エレク、住友不が上昇。テルモやKDDIが下落。ボリンジャーのプラス2σ(44189円)で跳ね返された。
 
10日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。S&P500とナスダック総合は終値ベースで過去最高値を更新した。米雇用統計の年次改定を受け、来週のFOMCで利下げを再開するとの観測が拡大。ユナイテッドヘルスが大幅高。公的医療保険事業の加入者数に関する見通しを好感。JPモルガン・チェースが1.7%高。アップルは新型iPhoneを発表したが1.5%下落。前日まで5日続伸していた半導体大手ブロードコムは2.6%安。
 
日経平均株価は378円高の4万3837円と反発。終値は前日比8月18日以来、3週間ぶりに最高値を更新。リスク選好に傾いた海外投資家の買いが活発化した。TOPIX反発。過去最高値を更新。東証プライムの売買代金は4兆4726億円。SBG、フジクラが上昇。ダイキン、デンソーが下落。SBG、アドバンテスト、フジクラ、コナミの指数上昇寄与度が382円
 
11日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。S&P500とナスダック総合は続伸。連日で終値ベースでの過去最高値を更新した。オラクルが36%高と急伸。1日としては1992年以来最大の上昇率を記録。時価総額は9220億ドルに達しJPモルガン・チェースやウォルマートなどを抜いてテスラの1兆1200億ドルに迫った。AI関連半導体株も上昇。エヌビディアは3.8%、ブロードコムは10%、AMDは2.4%、それぞれ上昇。フィラデルフィア半導体指数(SOX)は2.4%高で過去最高値を更新。
 
日経平均株価は534円高の4万4372円と続伸。連日で最高値を更新。終値で4万4000円台に乗せたのは初めて。TOPIXは続伸。連日で最高値を更新した。東証プライムの売買代金は4兆9545億円。ディスコ、フジクラが上昇。
トヨタ、ソニーは下落。信託銀行は10週連続で売り越し。
 
12日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数は揃って上昇し全てが終値ベースで過去最高値を更新。テスラが6%上昇。マイクロン・テクノロジーが7.6%高。はJPモルガン、ゴールドマン・サックスが1%超上昇。フィラデルフィア半導体指数(SOX)は連日の過去最高値更新。
 
日経平均株価は395円高の4万4768円と3日続伸。連日で最高値を更新。一時は4万48000円台後半と4万5000を視野に入れる場面もあった。メジャーSQ値4万5016円には届かず「幻のSQ値」。TOPIXは3日続伸。連日で過去最高値を更新。東証プライムの売買代金は5兆5433億円。リクルート、ソニーが上昇。TDK、住友電が下落。空売り比率は40.4%(前日37.3%)と7日ぶりに40%超。日経平均採用銘柄のPERは18.12倍(前日18.03倍)。EPSは2470円(前日2461円)。
 
(2)欧米動向
 
8月のニューヨーク連銀消費者調査で雇用市場に対する楽観的な見方が著しく後退。
失業した場合に新たな職に就けるとの見通しの平均は44.9%。
2013年6月以来の低水準。
前月は50.7%だった。
向こう1年以内に失業するとの見通しの平均は14.5%。
1年先インフレ期待は3.2%と前月の3.1%から比較的安定して推移。
3年先と5年先のインフレ期待は それぞれ3%、2.9%と横ばい。
 
(3)新興国動向
 
サウジアラビアの中国向け原油輸出は、価格の大幅な引き下げを受けて10月に急増する見通し、
国営石油会社サウジアラムコは10月に約5100万バレル(日量約165万バレル)を中国に輸出する方向だという。
9月の割り当て(日量143万バレル)から大きく増加。
2023年4月以来の高水準となった8月と同じ水準となる。
 

(兜町カタリスト 櫻井英明)

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