コラム
英明コラム 9月第3週 マーケットストラテジーメモ
「英明コラム 9月第3週 マーケットストラテジーメモ」


《マーケットストラテジーメモ一覧へ》


coulumn_06.jpg
《マーケットストラテジーメモ》9月第3週

11日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って上昇。アップルが0.3%高と反発したのを好感、スーパーマーケット大手のクローガーが3%高。ゲーム販売のゲームストップが6%安。週間ではS&Pが1.3%安。NASDAQ総合が1.9%安。ともに3週間ぶりの下落。NYダウは0.8%安。
 
日経平均株価は139円安の32467円と3日続落。日銀の政策修正への思惑から国内長期金利が上昇したことを嫌気。円高・ドル安トレンドも悪材料視された。TOPIXは3日ぶりに反発。東証プライムの売買代金は3兆1365億円。第一生命、関西電が上昇。ルネサス、リクルートが下落。メジャーSQ値32921円に2敗。
 
12日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。テスラが10%高。アマゾンは3.5%高、マイクロソフトが1.1%高。メタ・プラットフォームズが3.25%上昇。ニューヨーク連銀の8月消費者調査で消費者のインフレ期待は全体的にほぼ変わらず。個人の財政状況に関する見方が低下した一方、家賃や食料品などの価格上昇を見込んだ。
 
日経平均株価は308高の32776円と4日ぶりに反発。前日の米株式市場で主要株価指数が上昇。円相場が1ドル=146円台後半まで下落したのを好感。新発100年物国債利回りが一時0.720%と9年8カ月ぶりの水準に上昇し一時上昇幅を縮小したが戻した格好。東証プライムの売買代金は3兆3837億円。SBG、NTTデータが上昇。アドテスト、IHIが下落。
 
13日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って反落。「原油価格の上昇で物価上昇圧力が持続するとの懸念が深まった」との解釈。オラクルが13%超急落。6月以来の安値を付けた。アマゾンとマイクロソフトが1%超下落。iPhone(アイフォーン)の新型機「15」シリーズを発表したアップルは1.7%安。9月FOMCで金利が据え置かれる確率は93%だが、11月会合での据え置き予想は56%。
 
日経平均株価は69円安の32706円と反落。前日の米ハイテク株安を受けて投資家心理が悪化したとの解釈。東証プライムの売買代金は3兆5482億円。ファストリ、ブリヂストンが上昇。SBG、リクルートが下落。
 
14日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。8月のCPIは前年比3.7%上昇と2カ月連続で加速。市場予想も上回った。ただコア指数は約2年ぶりの小幅な伸びにとどまった。テスラ、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、アマゾンは1%超上昇。アップルは1.2%安と続落。
 
日経平均株価は461円高の33168円と反発。上昇幅は一時500円を超えた。前日に米株式市場でハイテク株が上昇した流れを受け、東京市場では買い優勢の展開。米消費者物価指数の発表を無難に通過したことも好材料。33000円台に乗せて後場は上昇幅を拡大した。TOPIXも反発し年初来高値更新。東証プライムの売買代金は3兆9484億円。ファストリ、トヨタが上昇。川船、ファナックが下落。
 
15日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。「景気後退(リセッション)に対する懸念が和らいだことが背景」との解釈。しかし好材料は英半導体設計大手アームの上場。アームの初値は米国預託株式(ADS)1株当たり56.1ドル。IPO価格の51ドルを10%上回った。終値は公開価格を25%近く上回り、時価総額は650億ドルとなった。曖昧模糊とした猫の目の景況感よりも個別銘柄動向に軍配が上がった格好。
 
日経平均株価は364円高の3万3533円と続伸。8月1日高値33458円を上抜いた。「バリュー(割安)株を中心に9月末の中間配当の権利取りを狙った買いも相当入った」という声もある。それよりは「3連休後の上昇リスク回避」と言う方が良いかも知れない。TOPIは続伸し年初来高更新。東証プライムの売買代金は5兆6708円。SBG、トヨタが上昇。シマノ、日東電が下落。
 
 
(2) 欧米動向
 
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って大幅に反落。
半導体受託生産世界最大手のTSMCが主要取引先に納入延期を要請したとの報道を悪材料視。
週間ではS&P500は0.16%下落、NASDAQ総合は0.39%下落。
NYダウは0.12%上昇。
合算出来高は169億株。
先物・オプションの決済で直近20営業日の平均98億株を大きく上回った。
ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)は67.7。
2カ月連続で低下。
 
(3)新興国動向
 
EUは国家補助金の恩恵を受けている中国から輸入されるEV対する関税導入の是非について調査を開始。
中国の自動車過剰生産能力は年約1000万台と推計。
これは2022年の北米生産台数の3分の2に相当する。
中国製EVは一般的にEU製よりも2割低い価格で販売されている。
EUは今回の調査について、原材料やバッテリーの価格から優遇融資や土地の安価な提供まで、幅広い不当な補助金の疑いがあると指摘している。
 
【展望】
 
【9月】(7勝3敗:勝率70%)
初旬買い方針。後半波乱相場あり。
 
19日(火)米FOMC(→20日)、住宅着工、SDGsに関する国連サミット(ニューヨーク→20日)、国連総会、株高の日、変化日
20日(水)貿易統計、首都圏マンション販売、訪日外客数、パウエルFRB議長会見、株安の日
21日(木)日銀金融政策決定会合(→22日)、米経常収支、中古住宅販売、フィラデルフィア連銀製造業景況感
22日(金)消費者物価、じぶん銀行製造業PMI、米S&Pグローバル製造業PMI、株安の日
23日(土)秋分の日、動かない日
25日(月)百貨店売上高、金融庁主催「ジャパンウイークス」初開催(→10月6日)、独IFO景況感
26日(火)企業向けサービス価格、米S&P住宅価格、FHFA 住宅価格、新築住宅販売、CB消費者信頼感、株安の日L、
27日(水)権利付き最終日、米耐久財受注、株高の日L
28日(木)米GDP確定値、中古住宅販売仮契約、ゴルフ日本女子オープン(→10月1日)変化日
29日(金)東京都区部消費者物価、失業率、消費動向調査、インボイス登録受付終了、米個人所得、中国財新製造業PMI、中国中秋節(→10月6日休場)、株高の日L、日経平均パッシブ売買インパクト
30日(日)中国コンポジットPMI、製造業非製造業PMI


(兜町カタリスト 櫻井英明)

戻る
 
サイトTOPへ

株式投資は全て自己責任でお願いします。このサイトの情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。当サイトの掲載事項において損失をされた場合も当方は一切の責任を負いかねます。

(C)ilogos / Eimei.tv