《マーケットストラテジーメモ》12月第4週
23日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って上昇。ラッセル2000指数は0.9%上昇。週間では、S&Pは1.99%、ナスダック総合は1.78%、NYダウは2.25%下落。国債利回りは低下。NYSEの売買高は39.21億株(前日13.00億株)。3市場の合算売買高は215.8億株(前日163.3億株、直近20日平均は148.7億株)。先物決済のクワドラブルウィッチング、FTSEとナスダック100の銘柄入れ替えで膨らんだ。
日経平均株価は459円高の3万9161円と7日ぶりに反発。バイデン米大統領が上下両院が可決した「つなぎ予算」に署名。政府機関の一部閉鎖が回避されたことも「投資家には安心感につながった」との見方。TOPIXも7日ぶりに反発。東証プライムの売買代金は3兆5066億円。ファストリ、ホンダが上昇。シャープ、キーエンスが下落。
24日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。クリスマスホリデーを控えて薄商い。マグニフィセント・セブンのメタ、エヌビディア、テスラなどが上昇。12月のコンファレンス・ボード(CB)消費者信頼感指数は104.7。前月の112.8(上方修正)から低下。市場予想の113.3も下回った。11月の航空機を除く非国防資本財(コア資本財)受注は前月比0.7%増。SOX指数は3%超上昇し続伸。
日経平均株価は124円安の3万9036円と反落。「年末の損益通算を目的とした個人投資家からとみられる持ち高調整の売りが主力株の一角に出た」との解釈。またクリスマス休暇の海外投資家が多く、積極的な売買は見送られた格好。TOPIXは小幅続伸。東証プライムの売買代金は3兆943億円と今年最低。昨年年12月29日以来の低水準。東エレ、ZOZOが上昇。アドテスト、フジクラが下落。
25日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。年末・新年に株価が上昇する「サンタクロースラリー」期間の初日。クリスマスホリデーを控え薄商いとなる中、大型株やグロース株が上昇。テスラが7.4%高と上昇。超大型ハイテク7銘柄(マグニフィセント・セブン)全てが上昇した。SKEW指数は161.21→170.65→180.09と上昇。
日経平均は93円高の3万9130円と反発。上値は高かったが売り叩く動きはなかった。東証プライムの売買代金は3兆1697億円。京セラ、セブンアイが上昇。コナミ、味の素が下落。空売り比率は3日連続で40%割れ。
26日(木):
火曜のNY株式市場で主要3指数はクリスマスで休場。
日経平均株価は437円高の3万9568円と続伸。12月期決算企業の期末権利取りを狙った個人投資家などの買いが優勢。小動きで始まった後、短期筋による株価指数先物への買いが断続的に入り、日経平均は一方的に上げ幅を拡大。TOPIXは4日続伸。東証プライムの売買代金は3兆8817億円。SBG、アドテストが上昇。中外薬、ソシオネクスが下落。
27日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。クリスマスの休場明けで薄商いの中、NYダウは5日続伸。マグニフィセント・セブン(超大型ハイテク7銘柄)のうち6銘柄が下落。テスラが1.8%安。アップルは0.3%上昇し、時価総額が4兆ドルに迫った。市場は「サンタクロース・ラリー」入り。日経平均株価は713円高の4万281円と3日続伸。外国為替市場での円安・ドル高進行を受け、自動車や機械など輸出関連株が買われた。
日経平均の上げ幅は一時800円を超え、7月19日以来およそ5カ月ぶりに心理的節目の4万円を回復。TOPIXは5日続伸。東証プライムの売買代金は4兆3282億円。ファストリ、TDKが上昇。ヤマハ発、JTが下落。月足陽線基準は38513円。年足陽線基準は33218円。受け渡しベースでは新年。
(2)欧米動向
11月の米個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比2.4%上昇。伸びは前月の2.3%から加速。PCEの前月比は0.1%上昇。
伸びは10月の0.2%から鈍化。
変動の大きい食品とエネルギーを除く基調インフレも前月比で6カ月ぶりの小幅な伸びとなった。
(3)新興国動向
世界銀行は2024年と25年の中国のGDP成長率予測を引き上げた。
背景は最近の景気支援措置と短期的な輸出の底堅さ。
ただ、家計と企業の信頼感低迷や不動産部門の逆風が来年も経済成長の重しになると警告した。
24年の成長率は4.9%。
6月時点の予想の4.8%から上方修正。
25年は4.5%と4.1%から引き上げた。
(兜町カタリスト 櫻井英明)