《Eimei「みちしるべ」》
(7月21日から7月24日の週)
上向いて下向いてまた上向いての動き。
株価は常に上向いているものでもなく、上と下への変動の反復。
上向くよりも下向くときの時間が多く値幅が大きかったのがバブル崩壊以降の日本株。
時々に上向く時間帯と値幅が大きくなることもあった。
そして2012年のアベノミクス以降は上向きリズムのタイミング。
あとは時間軸を図れば良いのだろう。
近くでは日本郵政の上場タイミング。
過去、ドコモにしてもJRにしてもJTにしても政府保有株の売り出し時の日経平均は2万円水準。
このセオリーでいくならば今回も2万円台というのは符号する。
その先にはあるのは長い目で見るとオリンピック。
少し長い目では消費税再増税。
2017年にあるとすれば来年はまた駆け込み需要期待。
その先は景気後退の懸念。
そういう反復のなかで株価は醸成されるということになろうか。
先週末は祇園祭りの京都。
すすきの祭りの札幌と遠征したが、どこへ行っても外国人訪日客の嵐。
新千歳空港から札幌へ向かうエアポート急行は車両の8割が中国人家族。
日本語が効かれずアチコチ中国語が絶えない深夜の社内は違和感満載。
インバウンド、爆買いを株式市場は好感する。
しかし、片隅に追いやられた格好でどこか寂しい気もしないではない。
口紅100本やたくさんのウォッシュレット、何個もの炊飯器に魔法瓶。
自分で使うだけならたかが知れている。
雪肌精だってたくさん買うのは自家用ではなく販売用と考えれば納得がいく。
紙おむつだってそうだろう。
日本へくるののはもちろん観光もあろう。
しかし、商品仕入れに来るのであれば渡航費用はタダみたいなもの。
日本の製品品質が好まれる限り、この動きはなくならないだろう。
そのうち爆買い代行をビジネスとする企業も出てくるのではなかろうかという指摘も聞かれる。
手をこまねいてみているのではなく、爆買い=個人輸入の代行ということ。
業として行うのであれば関税の問題などややこしい面がある。
個人のお土産だから対して目くじらも立てられない。
だったら代行してビジネスチャンスをうかがおうといういうのが一部の国内業者。
退去するアジア観光客と知恵で勝負して儲けようという国内業者。
どちらもしたたかさという面では負けず劣らすの感。
時期は夏休み。
夏の鍛錬が秋相場への一里塚とすれば、ここから4週間程度が結構重要な時期となる。
(兜町カタリスト 櫻井英明)