「蚊の殺虫剤のなかでは、迷わずいまも『蚊取り線香が世界で最も空中揮散能力がある』と考えています。
たとえばマット式は、最初と最後で殺虫成分の濃度が違う。蚊取り線香は同じ濃度で揮散し、効き目が最後まで落ちない。
100年前に開発されたものやけど、いまだに、最も蚊に強いものです」

日本脳炎やデング熱、黄熱病、マラリア、フィラリアなどの病気を媒介する蚊。
その蚊に蚊取り線香の原料である「除虫菊」が効くとわかったのは明治時代だ。
現在の渦巻き型蚊取り線香は、1885(明治18)年に同社創業者・上山英一郎が
H・E・アモア氏(サンフランシスコで植物輸入会社を経営)と出会い、翌年にアモア氏から除虫菊の種子を手に入れたという
エピソードがルーツだそう。
蚊取り線香の殺虫成分にまつわる意外なトリビア
「蚊取り線香が誕生した当初は、除虫菊のどの成分が蚊に効いているのか分かっていませんでした。
近年になり、除虫菊の花に含まれるピレトリンに殺虫効果があるとわかり、
そのピレトリンを化学的合成物『ピレスロイド』でつくれるようになったそうです。
蚊取り線香には、このピレスロイドのひとつであるアレスリンが含まれ、このアレスリンは、
赤々と燃えている800度付近の部分からではなく、その8mmほど手前部分(約250度)から、
ほわ〜んと出ているそうです。
「蚊取り線香は1時間で10cmほど燃えるのですが、夜に活動する蚊に対しては、
眠りに就いてから明け方まで燃える蚊取り線香が必要。
であれば70cmは要ることになります。
実は、蚊取り線香は直線にすると
約75cmもあるのです。
ちなみに当初は職人の手によって2巻きずつ巻かれ、現在は機械でダブルコイル状に打ち抜くわけです。
このときの刃にも職人のこだわりがあって、手入れの行き届いた刃で折れにくくて分離させやすいという特徴を持たせてるのです。
6月24日 マイナビニュースより参照
強力な天然ピレスロイドという成分が配合されている。
しかも煙が出る分、効果が高く、「最強の蚊よけ」との呼び声が高い。
デング熱の流行地帯であるタイやフィリピンでは、日本の蚊取り線香が大人気だという。
次回は6月29日(月)更新!!